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トランスアート・レーベル CD TR131 〜 TR140 (フランス)

CDTRM131 TRANSART 国内盤 2,940円 ヴィルヘルメニア・フェルナンデス、
               黒人霊歌を歌う

1. わたしはどんな時でも聖霊を感じます
2. おお、なんと美しい町よ!
3. イエスが私と歩いてくれたら
4. やかまし屋も最後には家に帰るさ
5. わが歩みを導いてください
6. こっちに降りてきて、天使たち
7. イエスよ、頭を風にかざしてみて
8. 馬にまたがれ、王者イエス
9. その名はやさし
10. 誉れあれ、死にゆく羊に誉れあれ
11. 誰かを助けられるのなら
12. 私を正してください、イエスよ
13. 「誰もこの苦しみを知らない」による即興演奏
14. 深き川
15. かれは口ごもったりはしない [磔刑]
16. いっしょに歩こう、子供たち
17. かれは全世界を手中におさめる

ヴィルヘルメニア・フェルナンデス(ソプラノ)
ブリュノ・フォンテーヌ(ピアノ)

軽快さのうちに切なさの漂う歌い口に、
  鬼才フォンテーヌのタッチが絡む…なんと高雅なライヴ!
   “本物”かつ“一味違う”ユニークな黒人霊歌集!
  クラシック正統路線以外にもジャズシーンでの活躍や映画音楽のアレンジでも知られ、あからさまに現代路線の即興演奏にも一家言ある一筋縄ではいかないフランスの名ピアニスト、ブリュノ・フォンテーヌ。今度のアルバムは以前ガーシュウィンやポーターなどのアメリカ歌曲集(TR110)で共演した、心をえぐる不思議なビブラートの美声を誇る“ディーヴァ”フェルナンデスと再び組んでの、なんと黒人霊歌ばかりのライヴだ。
  フェルナンデスはドイツの歌劇場でプッチーニやヴェルディなど正統的なオペラで舞台経験を重ねる一方で「ポーギーとベス」のようなアメリカ音楽でも大きな喝采を受けており、一本筋の通ったクラシックかつエモーショナルな独特の歌い口もあざやかに、アメリカ黒人文化の粋をヨーロッパのハイ・ソサエティの中にスマートに息づかせる“現代のディーヴァ”と呼ぶにふさわしい気鋭の歌手。たやすく情感過多に流されがちな黒人霊歌も、彼女にかかると軽快な抑揚のなか、輝かしい風采と凛とした気品に隅々まで彩られる――しかも伴奏はフランス稀代のエンターテイナー・フォンテーヌ。かなり残響を豪華に分厚い和声で鳴らしても不思議と下品にならない豪華絢爛さと、彼随一の軽妙なタッチのダイナミズムも美しく、絶妙のタイミングで歌に合いの手を入れたり、歌のインパクトを強めたり...伴奏者というより、まさにパートナーとしての最高の仕事ぶりなのだ。

アーティストが「客と肩を組んで愉しむ」のではなく、アーティストが「根性をつらぬいて極上の“芸”を供し、客をくつろがせる」といった高貴な気品がここにある――あくまで洒脱、どこまでも高級。であるにもかかわらず馴染みやすい...黒人霊歌の強烈なメッセージ性はみじんも損なわれず、同時に最高級のエンターテインメントに仕上がったこのライヴ。TRANSART独特の、ライヴ会場の熱気と興奮を削らず収めた録音も興を添えていて、随所にそのまま収録されている拍手もむしろ気分を盛り上げること間違いなし。


CDTRM132 TRANSART 国内盤 2,940円 モーツァルト:ピアノ協奏曲集 vol.2 〜協奏曲 第17番&第19番〜
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756〜91)
1. ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453
2. ピアノ協奏曲 第19番 ヘ長調 K.459

パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ_ベーゼンドルファー&指揮)/ プラハ室内管弦楽団

ピリオド楽器演奏をへて、あえてベーゼンドルファー・ピアノと現代楽器集団でモーツァルトに立ち返るバドゥラ=スコダ。
   TRANSARTでの協奏曲録音第2弾は、喜悦あふれる充実作2編!
  昨年の初秋に突如、TRANSARTでモーツァルトの「戴冠式」とニ短調協奏曲のアルバム(TR126)をリリースしたパウル・バドゥラ=スコダ。かつてはASTREE-VALOISでシャンツのフォルテピアノを用いてモーツァルトやハイドンのソナタ全集を録音した彼が、あえてヴィーンの良き伝統を残すベーゼンドルファーの現代ピアノを演奏、「戴冠式」協奏曲では不完全とされるピアノ・パートを自ら校訂・再構成した版を用いつつ、いまだ不思議と新鮮さの衰えないプラハ室内管弦楽団を弾き振り脈動豊かな音楽を聴かせてくれた――そして今回、さらに2曲の協奏曲を同じ組み合わせで録音。昨今みずから『モーツァルトのピアノ音楽解釈について』と題する著書を上梓したバドゥラ=スコダが、老境に入ってなお衰えぬ旺盛な研究心、長いキャリアを通じて培った経験、その豊かな音楽性のすべてを注ぎ込み、本当に、本当に素晴らしいモーツァルト・アルバムを作り上げてくれた。

今回の2曲は『後宮』以降『フィガロ』以前、つまりモーツァルトがピアニスト=作曲家としてヴィーンで最も高い人気を誇っていた頃の充実作。すでに数多の名盤に恵まれた2傑作だが、ここでバドゥラ=スコダはややアップテンポな独特のテンポ設定で、流麗なタッチと円やかな音色で、細かい音符ひとつにいたるまで疎かにせずきわめてインテンスな音楽を彫り上げてゆく。彼につられてか、プラハ室内管弦楽団のサウンドもひどく若々しく自発性にあふれ、老舗の傲慢や緩みなど微塵も感じさせず、素晴らしい音楽をつくりあげようという奏者ひとりひとりの気合が音に滲み出るかのよう。ピリオド楽器演奏全盛の21世紀にあって、「本当によい演奏とは何か」とあらためて思わされてしまう、聴いていて心が洗われるような真の名演なのである。2曲ともティンパニを伴わない、軽やかで流麗な進行の作品だけに、細かなニュアンスの移ろいや各奏者のポテンシャルの高さが直接、鑑賞の心地よさにつながってくる。
モーツァルト・ファンはいわずもがな、クラシック音楽を少しでも聴く人であれば初心者からヴェテラン・リスナー、歴史的録音ファン、古楽ファンまで誰にでも聴いていただきたい傑作盤だ。


CDTRM133 TRANSART 国内盤 2,940円 J.S.バッハ:ギターによるリュート組曲集

ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ (1685〜1750)

1. 組曲 BWV1006a (≒無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番)
2. 組曲 BWV995 (≒無伴奏チェロ組曲 第5番)
3. 組曲 BWV996

 (編曲・監修:R.キエーザ)

フィロメーナ・モレッティ(ギター) 使用楽器:アンドレア・タッキ製作,COCLEA2000

ここまで完璧に、ここまで深遠に...
磨きぬかれたテクニックと音楽性による
 稀代のギターによるバッハ、有無をいわせぬ超名演!
  すでにTRANSARTから1枚のリサイタルCDをリリース(下記)しているサルデーニャ生まれのイタリア人ギタリスト、フィロメーナ・モレッティ。きわめてインテンスで精確なテクニックを誇り、はげしい情熱を内面にたぎらせながらも音楽の進行はあくまで確固たる構成感覚につらぬかれている――前のアルバム(下記TR107)でその音楽性を強く印象づけられていたところ、今度はギタリストたちにとっての金字塔ともいえるバッハの組曲を集めた新譜が登場した。これが実に見事な仕上がり!

冒頭はBWV1006aの組曲。じっくり溜めて弾き出される第1音の素晴らしさに驚くまもなく、まったく淀みなく快速につむぎ出されてゆく16分音符の連続の美しいこと...! また静謐さなかに痛々しいまでの人間味がにじむ短調の組曲BWV995(無伴奏チェロ組曲第5番と同じ内容の曲)、流麗さと悲哀がないまぜに美しい色合いを添えるBWV996の組曲...と、クラシック・ギターをこれほどまで縦横無尽に、楽器の制約も感じさせず操れる素晴らしさには正直驚かざるを得ない。

昔からクラシック・ギター奏者のレヴェルが高い日本、かつ昨今では海外の奏者たちも軒並みレヴェルが高くなっているところ、モレッティは確実にその第一線に乗れるアーティストだ...と、担当ならずともこのアルバムを一聴されればご理解いただけるかと思う。
これほどの完成度を誇る演奏が実はライヴであると知れば、さらに驚かれるだろうか? あくまでライヴ録音にこだわるTRANSARTレーベルゆえにあたりまえと言えばそうなのだが――録音担当はSMC IVREAのマリオ・ベルトード。楽器の音の特性を的確に伝えるエンジニアリングにもご注目。
何はともあれ、バッハ・ファンなら是非チェックいただきたい。ギター・ファンには“マスト”である、と自信を持ってお薦めできる1作だ。


CDTRM134 TRANSART 国内盤 2,940円 サティ:ピアノのための作品集/エリック・サティ(1866〜1925)

1. 6つのグノシェンヌ
2. ワルツ=バレエ(1885)
3. 3つのジムノペディ
4. あなたがほしい(ジュ・トゥ・ヴ)
5. いやらしい気取り屋の3つの高雅なるワルツ
6. 最後から2番目に思ったこと
7. ひからびた胎児
8. 3つの夜想曲
9. ふとった木の人形のスケッチとからかい
10. 官僚的なソナチネ
11. ピカルディ(1904)
12. 幻想的ワルツ(1885)

マルセラ・ロジェリ(ピアノ)

しっとりと、潤いを帯びた仕上がり――アルゼンチンから来た異才マルセラ・ロジェリ、夏の夜の艶やかさを思わせるユニークなサティ解釈!
  昨年夏にバドゥラ=スコダやゲルバーの協奏曲アルバムをリリースしたあたりから俄然、リリースが逐一ハズレなしになってきたTRANSARTレーベル。フランスきっての国際派事務所であるVALMALETEが主宰しているせいか、新人アーティストの選定も慧眼鋭く、正統派のレパートリーを二倍も三倍も面白く聴かせる芸達者な若手を次々と送り出してくる(昨今ではファヴル=カーン(p)やF.モレッティ(g)などが好例だろう――前者のショパン(TR123)や後者のバッハ(TRM133)は日本を含め、批評家陣営からも絶賛されて各国で大いに売上を伸ばしている。そのTRANSARTが今回送り出すのが、アルゼンチン出身のピアニスト、マルセラ・ロジェリ(イタリア系ゆえ“ロヘリ”ではなく“ロジェリ”と呼ぶべしとのこと)。

アルゼンチンでブルーノ・レオナルド・ゲルバーに師事した彼女、その後祖国はもちろんフランスやイギリスなどに繁くツアーを行ったり音楽祭に出演しつつ、モーツァルトやバッハなどの古い楽曲と、コープランド、ナザレート(ブラジル)、ミヨーといった20世紀音楽を主なレパートリーとして活躍を続けてきた。特にフランス近代作品を弾いたリサイタルでの成功がめざましく、ランスで行われているフラヌリ音楽祭でも「アルゼンチンで最もフランス的なピアニスト」と絶賛を博した――そんな彼女のTRANSARTデビュー・アルバムが網羅的なサティ作品集なのも、ごく自然な成り行きというわけだ。

TRANSARTの常で上述のランスのフラヌリ夏期音楽祭で録音されたライヴ録音、チッコリーニやロジェら軽妙洒脱な名演の多いサティの作品も、彼女の手にかかると少し趣が変わってくる――冒頭のグノシェンヌ第1番からすでにそうだが、全体的にゆったりと、潤いを帯びてまろやかな感触に仕上げている。このラテン的泥臭さが意外にもサティの音楽に不思議な魅力を与えてくれるのだ! 湿度の多い夏の夜に溶け込むような感覚にひたりきるうち、何となく黒塗りのピアノの実在感がリアルに迫ってくるかのようで、聴き飛ばすでなく、聴き終えた後で“じっくり音楽を聴いた!”という気持ちにさせてくれる。

ジャケットも(昨今のTRANSARTの常にならって?)ユニークかつキャッチーな仕上がり。サティという独特の知名度をもつ作曲家のアイテムだけに、単独の面展開でクラシック・ユーザーではない一般層にもアピールできそうな新作だ。


CDTRM135 TRANSART 国内盤 2,940円 オボーリン,グリンベルクらを育てた名匠イグムノフの最後の弟子、ナウム・シュタルクマン(ピアノ) チャイコフスキー:「四季」およびその他のピアノ作品集


CD:TRM136 TRANSART 国内盤 2,940円 ネマーニャ・ラドゥロヴィチ (vn) 21世紀からバッハまで〜無伴奏ヴァイオリン傑作集 ネマーニャ・ラドゥロヴィチ (vn)

1. 無伴奏ヴァイオリンのための舞曲 (ミロスラフ・ミレティチ 1925〜)
2. 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 (ウジェーヌ・イザイ 1858〜1931)
3. 二つのカプリース 第1番・第13番 (ニコロ・パガニーニ 1782〜1840)
4. 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番(ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ 1685〜1750)
5. 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 (ウジェーヌ・イザイ 1858〜1931)

シゲティばりの無骨さと迫力、しかもテクニックは完璧!の一言―― セルビアから突如あらわれたこの鬼才ヴァイオリニストに、そもそも伴奏など必要だろうか?!

フランスの老舗音楽事務所が主宰しているレーベルTRANSARTから、ネマーニャ・ラドゥロヴィチなるセルビアの鬼才ヴァイオリニストのデビュー・アルバムが届きました。担当も深く考えず聴き始めたのですが...荒削りなサウンドにもかかわらず技巧的に全く文句のない弾きっぷり、今時めずらしいくらい主情的にもかかわらず音楽構成は完璧、ちょっと耳を疑いました。

このラドゥロヴィチ、ベオグラード音楽院を出た後まずザールブリュッケンに移ってヨシュア・エプシタインに師事。次いでパリ国立高等音楽院に入学してP.フォンタナローザの門下に入り研鑽に磨きをかけ、1995年ストレーザと2003年ブカレスト(エネスコ・コンクール)で優勝するなど次々とコンクールを制覇。エプシタインやメニューインといったユダヤ系の“名教師”たちの薫陶を受けただけあって、パガニーニだろうとイザイだろうと完璧な超絶技巧で仕上げつつも今時の若手にしては?珍しいくらいギザギザと勢いの良いシゲティ流儀のフィドラー的サウンドで押してくる――“計算しつくされた力技”といった威容が何ともたまりません。

イザイやパガニーニの独壇場的超絶技巧曲はもちろん、バッハの「シャコンヌ」を含む傑作パルティータでの考え抜かれたドラマ性も若手離れした(古楽奏者的な?)周到ぶり。 だまされてみる価値は十二分にある、末恐ろしくも充実した鬼才の無伴奏アルバムです。


CDTRM137 TRANSART 国内盤 ジョルジュ・プルーデルマッハー(プリュデリュマシェール)

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 全集(3枚組) / 1.ピアノ協奏曲 第1番ハ長調 作品15 / 2.ピアノ協奏曲 第2番変ロ長調 作品19 / 3.ピアノ協奏曲 第3番ハ短調 作品37 / 4.ピアノ協奏曲 第4番ト長調 作品58 / 5.ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作 品73「皇帝」


CD:TRM138 国内盤 2,940円 ヴィラ=ロボス:ギターのための作品集 エイトル・ヴィラ=ロボス(1887〜1959)

1. ギターのための五つの前奏曲 / 2. ギターのための12の練習曲 / 3. ブラジル民謡組曲

 

 

 

フィロメーナ・モレッティ・アイテム ギター・リサイタル (バッハ、ファリャ、ロドリーゴetc.) TR107 国内盤仕様

 

 

 

バッハ・アルバム TRM133 国内盤仕様 フィロメーナ・モレッティ(ギター) 昨年のバッハ・アルバム以来絶えざる人気を誇る サルデーニャ出身の超・名手が送るアルバム! 適性は抜群、パッション豊かに展開される秀演!  

先にリリースしたバッハ・アルバム(TRM133)で、ライヴにもかかわらず全くひるむことなく圧倒的な技量と音楽性を印象づけてくれた超絶名手フィロメーナ・モレッティ。コルシカの南、イタリアの西に浮かぶサルデーニャ島から颯爽と現れた彼女が夏へ向けてリリースしてくれたのが、ブラジルの誇る大家ヴィラ=ロボスの傑作集だ。

ギターのための近代音楽レパートリーではポンセと並んで王道中の王道レパートリーとなる「五つの前奏曲」「ブラジル民謡組曲」に「12の練習曲」を加えた体系的なプログラム――なのに、なんと今回も当然のようにライヴでの収録! レファレンス的・教科書的な解釈とは違う、おそろしいまでの集中力で繰り広げられる演奏には快くも熱気あふれるパッションが渦まき、急速部ではものすごい求心力で、緩徐部では濃密な静謐感(こういうあたりがいかにも“夏”っぽい!)で、聴き手をぐいぐいと音楽に引き込んでゆく。

近めのマイク・セッティングも効果抜群、演奏がすぐ間近で行われているかのような迫力あふれるサウンドに仕上げられているのがまた良い。暑さの残る夏の夜、タブラオのような小さな演奏会場につめかけた聴衆がモレッティの情熱にあおられて、会場全体がむわりと濃密な音楽空間となる…といった感じか。  

既発売2作とあわせ、ギター・ファン必聴、一般ファンにも大いにおすすめの超・名演


CD:TRM139 国内盤 2,940円 ゴットシャルク(ガッチョーク)〜19世紀中盤、大西洋をまたにかけたヴィルトゥオーゾルイ・モロー・ゴットシャルク(ガッチョーク) (1829〜69)

1, 演奏会用奇想曲 「アンダルシアの思い出」作品22
2.奇想曲「かわいい君、許しておくれ」作品44
3. 華麗なる奇想曲「クリオーリョのまなざし」(キューバ舞曲)」作品37
4. 演奏会用練習曲「マンチェガ」作品38
5. 哀歌「彼女が死んだ!」作品60
6. 奇想曲「ぼくだよ!」作品45
7. 感傷的なマズルカ「ラ・シンティッラ」作品21
8. 舞踏曲 作品33
9. バラード 第6番 作品83
10. 大スケルツォ 作品57
11. 詩的なワルツ「ため息」作品24
12. 演奏会用パラフレーズ「ユニオン」作品48
13. トーナメント・ギャロップ

ロール・ファヴル=カーン(ピアノ)

才気煥発技巧派ファヴル=カーン、待望の新作は "欧"と"米"を魅了した華やかなヴィルトゥオーゾ音楽!いきなり既存の決定盤群に比肩するクオリティ!
     
来日公演で、席につくや何の前触れもなく火花を迸らせる超絶技巧的才気煥発なピアニズムで聴衆を圧倒したロール・ファヴル=カーン。PRO PIANOレーベルが目をつけただけあって、玄人リスナーも舌を巻く音楽性と技巧の持ち主なのは言うまでもないが、待望の新譜は巨匠名曲路線でお茶を濁したりせず、いきなりガッチョークの作品集だというからまた意外――と思いつつ、聴いてみれば彼女のピアニズムに作品がすごくハマっていて納得させられる。

少し後のマクダウエルとともにアメリカン・クラシック草創期の巨匠ガッチョーク(はじめパリで名をあげたからか、仏語式にゴットシャルクと呼ぶことも)は、1840年代頃から頭角をあらわし、50年代にはリストやタールベルクらと並び賞されるほどの名声をヨーロッパで獲得、南米・北米の“異国情緒”を盛り込んだ作品群で祖国でも大いにもてはやされた名手。

原盤ジャケット裏には「ショパンを忘却の淵に追いやれるのはゴットシャルクだけ」というカミーユ・プレイエルの言葉が引用されており、実際ファヴル=カーンの柔軟軽微な演奏を聴いていると、いかにも…と思えてくるのでは。ガッチョークは20世紀前半の“偉大なピアニズム”の時代にも折々弾かれ、体系的な録音もHyperionやNIMBUSにあるが、どれもだいぶ前の録音。彼を有名にした国・フランスからの瑞々しい新録音は、その意味でも要注目だ。


CD:TRM140 国内盤 2,940円 モーツァルト:ピアノ協奏曲 第14番・第16番・第27番/パウル・バドゥラ=スコダ ( p ) プラハ co.