トップ
 CDカタログ
 LPカタログ
 SACD
 レコード芸術特選盤
 コンサート
 会社概要
 リンク
 マップ
 ご意見
 
Copy right 1999-2006
Mercury Web Site
All rights reserved.
トランスアート・レーベル CD TR121 〜 TR130 (フランス)

 

 



CD:TRM121 TRANSART 国内盤 2,940円

The Cello Concertos
マット・ハイモヴィッツ、協奏曲ライヴ! / ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ハ長調 / チェロ協奏曲第2番 ニ長調

モーツァルト:チェロ協奏曲 ニ長調 K.314(285d)…

ジョージ・セル編曲(世界初録音)

マット・ハイモヴィッツ(チェロ)Matt Haimovits
シュテファン・ザンデルリング指揮 Stefan Sanderling
ブルターニュ管弦楽団 Orchestre de Bretagne

世界初録音!モーツァルトのオーボエ協奏曲のチェロ版!
  ドイツ・グラモフォンから天才少年としてデビュー、古典派から現代音楽にいたる幅広いレパートリーで驚異的な名演奏を聴かせてくれたマット・ハイモヴィッツが2002年夏、ランス(フランス北東部)のフラヌリ・ミュジカル音楽祭に出演したさいのライヴ録音。しなやかで一本筋の通ったハイモヴィッツの名技をライヴで堪能できるというだけでも嬉しいところ、今回はなんと要注目の世界初録音がひとつ……
なんと、モーツァルトのチェロ協奏曲!
……もちろんオリジナルではなくオーボエ協奏曲からの編曲なのだが、編曲者がすごい。なんと往年の大指揮者ジョージ・セル翁なのである!
最近めきめきと技をあげている“2世”のひとり、シュテファン・ザンデルリングとブルターニュ管弦楽団の繊細な伴奏にも注目したい。



CD:TRM122 TRANSART 国内盤 2,940円 エリック・トンギ:管弦楽作品集

・シンフォニエッタ
・弦楽合奏のためのアダージョ
・インカント(魅惑)(管弦楽のための)
・月蝕(管弦楽のための)

シュテファン・ザンデルリング指揮 / ブルターニュ管弦楽団

東ドイツの大指揮者クルト・ザンデルリングの息子のひとりシュテファン・ザンデルリングが手兵ブルターニュ管弦楽団を率いて、フランスの若い世代を代表する作曲家のひとり、エリック・タンギの作品を演奏。
すでにTR104(17分ほどのシングルサイズCD)「イントラーダ」で、なじみやすい作風をフランス現代音楽ファンに知らしめているタンギは1968年生まれ、デュティユーを敬愛する若い作曲家。このCDの収録作品もタイトルのとおり、比較的“クラシックな”彼の作風があらわれている(シンフォニエッタにはシベリウス、バルトーク、ラドゥレスク、デュサパンらからの影響が指摘されている)。「インカント」はブルターニュ管弦楽団によってNYのリンカーン・センターで初演され、アダージョはシュテファン・ザンデルリングに献呈されている。「月蝕」は1999年、ランスのフラヌリ音楽祭のために作曲された作品。


CD:TRM123 TRANSART 国内盤 2,940円

ロール・ファヴル=カーン(ピアノ)

ラフマニノフに続いて、今度はショパン――
満を持して、全音楽ファンに芸術性をアピールするファヴル=カーン待望の1作!

1.ワルツ第3番 イ短調 op.34-2
2.ワルツ第4番 ヘ長調 op.34-3
3.3つのワルツop.64――ワルツ第6番 変ニ長調
  「子犬のワルツ」/ワルツ第7番 嬰ハ短調/ワルツ第8番 変イ長調
4.2つのワルツ op.69――ワルツ第9番 変イ長調」
  「告別」/ワルツ第10番 ロ短調
5.ワルツ第11番 変ト長調 op.70-1
6.ワルツ第13番 変ニ長調 op.70-3
7.ワルツ第14番 ホ短調 op.posth. (1830)
8.ワルツ第2番 変イ長調 op.34-1「華麗なるワルツ」
9.ワルツ第12番 ヘ短調 op.70-2
10.ワルツ第1番 変ホ長調 op.18「華麗なる大ワルツ」
11.ワルツ第19番 イ短調 op.posth.(1830)

録音:2002年8月、ランス、フラヌリ音楽祭音楽堂
録音・編集技師:アリーヌ・ブロンディオ & MUSICA NUMERIS

ショパン:ワルツ集

フレデリック・ショパン(1810〜49)

 PRO PIANOレーベルのレイナルド・アーン、TRANSARTのラフマニノフに続き、フランス新世代の実力派女性ピアニスト・ファヴル=カーンが世に問うCDはなんと、ピアノ音楽王道中の王道、ショパンのワルツだ。
 TRANSARTはつねに良質のライヴ録音だけを提供するレーベルだが、こちらもラフマニノフ盤と同じく、2002年8月、フランス東北部のランスにおける「夏のフラヌリ音楽祭」でのライヴ録音。

ラフマニノフ盤(TR108、現在マーキュリーにて輸入盤扱い)の売れ行きぶりをみて、TRANSARTのプロデューサー陣が“ショパンもいける!”と踏んだであろうことは容易に想像がつく。呼吸のひとつひとつ、指先の動きひとつひとつに霊感の宿った、生硬くも艶やかなファヴル=カーンのショパン――このCDの登場で、耳の肥えていることにかけては日本人同様に手厳しい“フランスの音楽祭に来る聴衆”たちをうならせた彼女の瑞々しいピアニズムが、日本でも正当に評価される日も近いかもしれない



CD:TRM124 TRANSART 国内盤 2,940円

モーツァルト:ピアノ作品集

・ピアノ・ソナタ第11番 K.331「トルコ行進曲つき」
・ピアノ・ソナタ第13番 K.333
・ピアノ・ソナタ第15番 K.545
・幻想曲 ハ短調 K.475

ブリュノ・フォンテーヌ(ピアノ) Bruno Fontaine

マルディロシャンに劣らずヴェルサティルなフランスのピアニスト、ブリュノ・フォンテーヌによるモーツァルト。軽快かつアクセントのきいた独特のタッチで、現代音楽や伴奏、ジャズ、はてはヴァリエテ(現代シャンソンというか、まあ、フランスのポップスのこと)までこなしてしまう鬼才で、ここではトルコ行進曲をはじめとする名曲で少々エキセントリックかつエキサイティングな演奏をきかせてくれる。



仏ディアパゾン誌 5つ星受賞

CDTRM125 TRANSART 国内盤 2,940円 J.S.バッハ:往年のピアノ・
          トランスクリプション集

ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ (1685〜1750)
1. 幻想曲とフーガ BWV542(リスト編)
2. オルガン・コラールBWV639(ブゾーニ編) 「わたしはあなたに向かって叫ぶ、主イエス・キリストよ」
3. クラヴィーア独奏のための協奏曲ニ短調 BWV974 〜A.マルチェッロのオーボエ協奏曲による
4. オルガン・コラールBWV659(ブゾーニ編) 「来たれ、異教徒の救い主よ」
5. 「無伴奏チェロ組曲第6番」からの3つの楽章(ラフマニノフ編)
6. オルガン・コラールBWV645(ブゾーニ編) 「立ち上がれ、と我らに呼ぶ声あり」
7. 無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ BWV1004-5(ブゾーニ編)
8. 「トッカータ、アダージョとフーガ」 BWV564よりトッカータ(ブゾーニ編)
9. 長男W.F.バッハのための前奏曲集より前奏曲ロ短調(シロティ編)

ヴァハン・マルディロシャン(ピアノ)

ギトリスの伴奏者として、伴奏どころではない腕前をみせたピアニスト
一筋縄ではゆかぬセンスと技巧を印象づける日本盤デビュー作は、なんとバッハのトランスクリプシオン集!
  2002年にイヴリー・ギトリス(vn)の伴奏者として来日したさい、たんなる伴奏者の枠にとどまらない演奏をみせつけて密かな話題を呼び、その後ピアノ・マニアたちの間で静かなブームを呼んだアルメニア出身の気鋭の名手、ヴァハン・マルディロシャン――巨匠ギトリスの信望と期待も並々ならぬようで、今秋11月の来日にあたっても再びマルディロシャンが伴奏者に選ばれ、ともに来日することに。すでにフランスではINTRADAレーベル(今秋、弊社取扱で日本発売開始予定)で制作したシューベルト作品集やブラームスのヴァイリン・ソナタ集がCLASSICA RepertoirやDIAPASONなどで絶賛され受賞しているだけでなく、全国紙Le Mondeも大々的に紙面を割いて「天変地異のピアニスト PIANISTE PHENOMENAL」と評したほどの逸材なのである。その後TRANSARTではフランスきっての現代作曲家エリック・タンギーのピアノ作品集(TR106・輸入盤仕様)をリリースしているが、このたび11月の来日にあわせ、彼の煌びやかな技巧とユニークな音楽性がはっきりわかるバッハのトランスクリプシオン集を解説つき日本盤仕様で発売。
  1975年生まれ、16歳にして友人とともにアルメニア青少年室内管弦楽団を組織するなど少年時代から意欲満々だったマルディロシャンは、パリに出てジャック・ルヴィエに師事。ほかにドミトリー・バシキーロフやジェルジ・シェベックらにも薫陶を受けて、1990年代後半には旺盛な演奏活動を開始、2000年には上にみたとおりすっかりフランスの聴衆の心をつかんでしまった。その才能はギトリスに見いだされただけでなく、タンギーやジャック・ルノといった現代屈指の作曲家たち、イザイ四重奏団やルノー・キャプソン、アンリ・ドマルケットらフランスの最前線で活躍するソリスト・室内楽奏者たちとも緊密な関係を保って旺盛な演奏活動をくりひろげている。
  TRANSARTからのこのバッハ・アルバムでは、バッハ編曲によるマルチェッロの有名な協奏曲から、ブゾーニだけでなくラフマニノフ(無伴奏チェロ組曲)、リスト(オルガンのための幻想曲とフーガBWV542)といった巨匠たちの編曲作品、宮沢明子の得意曲として特異な人気を誇るシロティ編曲の前奏曲ロ短調なども収録。壮大な「シャコンヌ」での圧巻の弾きっぷりはもちろん、マルチェッロ協奏曲での素朴な味わい、有名なBWV639のコラールでの静謐な音楽、ラフマニノフの手になる舞曲でのニュアンス...と、ピアノでバッハを弾く、ということにまつわる面白みを多角的に味あわせてくれる。イギリス/カナダ系のヴィルトゥオーゾたちとはまた趣きが違う、多層的な味わいをもった要注目のバッハ解釈だ。

バッハ・トランスクリプシオン集

・協奏曲ニ短調BWV974
(マルチェッロのオーボエ協奏曲の編曲)
・シャコンヌ BWV1004
(ブゾーニ編曲によるピアノ版)
・幻想曲とフーガ BWV542 ...他

ヴァハン・マルディロシャン(ピアノ) Vahan Mardirossian

上記作品のほか、ラフマニノフやブゾーニによる編曲作品を収録。
ヴァハン・マルディロシャンは1975年生まれの若いアルメニア人ピアニスト。パリの国立高等音楽院(Consevatoire national superieur de musique)でジャック・ルヴィエに師事し、イヴリー・ギトリスの絶賛をうけた…といった経歴があり、その音楽性のユニークさをうかがわせてくれる。事実、フランスでは既にかなり話題のピアニスト(かの大新聞「ル・モンド」が2001年に逸早く、半ページを割いて「天変地異のピアニスト PIANISTE PHENOMENAL 」と紹介している)で、西欧各国、リトアニア、クロアチア、イランやモロッコなど世界各地へもツアーをおこなっている。
フランス音楽が好きな人、ピアノ音楽愛好家、バッハ・ファンからひいてはジャズ・ファンあたりまで広範に受けそうなアイテム。


CD:TRM126 TRANSART 国内盤 2,940円

モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番・第26番 「戴冠式」

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト (1756〜91)
1. ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491
2. ピアノ協奏曲 第26番 ニ長調 K.537「戴冠式」

録音:2001年6月9〜11日、プラハ、ドモヴィナ・スタジオ録音技師:イジー・ゲムロト

パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ、ベーゼンドルファー)
プラハ室内管弦楽団

本物中の本物――正統なモダン楽器演奏の“いま”を伝える最新録音!
 ウィーン古典派の解釈にすぐれ、現代ピアノとフォルテピアノどちらでも味わい深いユニークな演奏を聴かせてくれるウィーン出身の巨匠、バドゥラ=スコダ。“指揮者なし”を標榜しつつ、もう半世紀も活動をつづけているプラハ室内管弦楽団。
 現代的な意味での指揮者がいなかった18世紀の音楽、なかんずくモーツァルトの協奏曲を「モダン楽器で」「オーセンティックに」演奏するにあたって、彼ら以上の組み合わせが考えられるだろうか? これはその洞察力に富む彼らが、長いキャリアで培った音楽性をいかんなく発揮して、21世紀の最初の年に制作した最新録音である。

そもそもモーツァルト・ファンなら誰でも知っているとおり、「戴冠式」はモーツァルトとプラハという街が蜜月にあった時期の作曲である。もうひとつのハ短調協奏曲も言わずもがな謎めいた深遠な名曲で、老境のバドゥラ=スコダのピアノでどのように表現されるのかが期待される。コアな“バドゥラ=スコダ・ファン”には、同じタッグによる古いスプラフォン音源との聴き比べも楽しみなところ。
 ピアノはベーゼンドルファーを使用。録音に使われたスタジオは、いままで無数の名盤を生んできたプラハの由緒ある名スタジオ、ドモヴィナ・スタジオだ。20世紀半ばからずっと“滋味深いモーツァルト”のひとつの理想像を形作ってきた彼らの“いま”を、あざやかな新録音で味わえる。あらゆるクラシック・ファン必聴ともいうべき注目盤だ。


CD:TRM127 TRANSART 国内盤 2,940円

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番

セルゲイ・ラフマニノフ(1873〜1934):ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 op.30

録音:1997年11月14日、ルガーノ議事堂ホール(スイス)

ブルーノ・レオナルド・ゲルバー(ピアノ、スタンウェイ)
イサーク・カラプチェフスキ指揮
スイス・イタリア語放送管弦楽団

ゲルバー待望のレパートリーが、堂々ライヴで登場! もはや説明不要の注目盤!

ゲルバーのラフマニノフ、第3協奏曲――そもそもこれ以上、なにか説明する必要があるだろうか?
ゲルバーはかつて来日公演でもこの大作をとりあげ目覚ましい成功を収めているが、録音となるとあまり見かけた気がしない...これがTRANSARTの優秀ライヴ録音で登場するという嬉しさ! ゲルバーの完璧なタッチ、揚々たる音楽性、隅々まで磨きぬかれた解釈を余すところなく味わえるうえ、ライヴならではの興奮もじかに伝わってくる。1997年、ルガーノ(スイス)でのライヴ。
伴奏は“名脇役”スイス・イタリア語放送管弦楽団――ペーター・マーク指揮のベートーヴェン交響曲(ARTS)や、BONGIOVANNIなどでのオペラ録音で名演奏をきかせてくれた秀逸団体だ。指揮のカラプチェフスキはブラジル出身、ヴェネツィアのフェニーチェ座などでオペラ指揮者として活躍し、現在フランスを中心に活動している若い名匠である。同じラテンアメリカ出身のゲルバーの気持ちを汲んでの伴奏ということであれば、まさしくうってつけの指揮者だろう。
 きびしい残暑も吹き飛ぶ、これだけはぜひ聴いておきたい重量級の必聴盤!


CDTRM128 TRANSART 国内盤2枚組 4,200円 ドビュッシー:前奏曲・練習曲全集

クロード・ドビュッシー(1862〜1918)
《CD1》
前奏曲集 第1巻
練習曲集 第1巻

《CD2》
練習曲集 第2巻
前奏曲集 第2巻
喜びの島

ジョルジュ・プルーデルマッハー (ピアノ 〜スティーヴン・パウリーリョ製作)

珠を転がすような流麗さ、深く思い沈む芸術性――
  名手プリュデルマッハー、満を持して臨んだ
   耳に快く、かつひたすらに味わい深いドビュッシー!
  ちょうどONYXレーベルからパスカル・ロジェのドビュッシー新録音が出たばかりの今夏、意外な実力派が、その向こうを張るに不足のない鮮やかな前奏曲・練習曲全集をリリースした。ジョルジュ・プルーデルマッハー――ロングセラーとなっている4ペダル・ピアノによるベートーヴェンやシューベルトのソナタ全曲集(TR101・130)で話題を呼んだ、フランス人だてらに?ドイツものを得意とする稀代の名手である。
(・・・彼自身は“プリュデルマシェール”とあからさまにフランス語読みされるのは好きでないらしい。生まれはリムーザン地方(中央フランス)ながら、ドイツ/アルザス方面の家系なのか)
  上述の全集BOXのほかharmonia mundiでのモーツァルトやブラームスの室内楽など、昨今の録音物でこそドイツ系の作品ばかり弾いている印象があるものの、プルーデルマッハーはドビュッシーやラヴェルなどフランス近現代音楽にもきわめて造詣が深い(その方面の演奏でいくつも賞を獲得している)。若い頃はジャック・フェヴリエ(ACCORDの廉価再発売は有難い限り。)にも師事しているし、大井浩明/タマヨの演奏(TIMPANI)で知られるクセナキスの難曲「シナファイ」をはじめ数多くのフランス系現代作品の初演者でもあるうえ、一昔前はLYRINXやharmonia mundiでエセールやJ=C.カザドシュらと近代フランスの名作をさかんに録音していたものだった。それから10数年、TRANSARTに来ていらい(上の2全集にみるとおり)“体系的な全集録音するならいま”と自覚が芽生えたのか、まさに満を持して「熟年期の深み」に彩られた味わい深いドビュッシー解釈を打ち出してくれた――経験を積んだのちの新境地、いかにもロジェの新盤と聴き比べるに値する取り組みではないか。
  軽妙さに流れない、一音一音が確信のもと打鍵されているような充実した演奏は、音楽構造への通暁あればこそか。練習曲集でさえ、各曲のなりたちを充分理解させつつも、ひとつひとつが珠玉の傑作であることをしみじみわからせてくれる頼もしさ。ドイツ系の正統派レパートリーを経て、ひとづの確固たる世界に到達したともいえるプルーデルマッハーのドビュッシー――この夏、じっくり聴き究めていただきたい充実の2枚組の登場だ。




仏「ル・モンド・ド・ラ・ミュジーク」誌 四つ星賞受賞

試聴

CDTRM129 TRANSART 国内盤 2,940円 タンギー:室内楽・器楽作品集

エリック・タンギー(1968〜)
1. 弦楽四重奏曲 第2番
2. チェロとピアノのための夜想曲
3. 無伴奏クラリネットのための奇想曲
4. 無伴奏チェロのための前奏曲とロンド
5. 無伴奏フルートのための「ファザー」
6. 無伴奏ヴァイオリンのためのエレジー
7. ヴァイオリンとピアノのための「メランコリー」
8. 無伴奏チェロのための3つのスケッチ
9. 無伴奏ヴァイオリンのための短いソナタ

ロザムンデ弦楽四重奏団
ヴァハン・マルディロシアン(ピアノ)
アンリ・ドマルケット(チェロ)
マリーナ・シシュ 他(ヴァイオリン)
シルヴィア・カレドゥ(フルート)
ニコラ・バルデルー(クラリネット)

エスケシュ、デュサパンとともに今、最も注目されている
  フランス新世代の“聴きやすい”作曲家タンギー。
   躍進めざましい名手ばかりを集めての、充実の室内楽曲集!
  ティアリー・エスケシュ(1965年生まれ)、パスカル・デュサパン(1955年生まれ)らとともに、いまフランスの意欲的な演奏家・指揮者たちから最も熱い注目を浴びている作曲家のひとりエリック・タンギー(1968年生まれ)。ラドゥレスクやグリゼイに師事したのち破竹の勢いで活躍の幅を広げ、デュティユーや哲学者オンフレら20世紀以来の天才たちの信望もあつく、ドイツの現代音楽の中心都市のひとつダルムシュタットにも繁く招かれているホットな作曲家だ。TRANSARTは彼の作品を積極的に紹介してきているが、ピアノ作品集(TR106)、管弦楽作品集(TR122)に続いて今度は室内楽作品集が登場。このアルバムの嬉しいところは、がっちりと正統的な弦楽四重奏曲からクラリネット無伴奏作品、無伴奏ヴァイオリン曲、チェロとピアノのための作品...と、実に多種多様な編成の作品が収められている点。どれも短すぎず長すぎず、トラックごと集中して聴ける絶妙の長さのものばかりだ。タンギーはあまり暴れず、楽器の楽音自体をよく生かした書き方をするのだということが、このアルバムを聴いているとよくわかる――そういうことが素直に伝わるのは、やはり現代フランスの若い世代でも屈指の名手たちが惜しみなく起用されているせいにほかならないのでは? 何しろ“超絶技巧と熟慮のピアニスト”マルディロシアン、VICTOIR賞受賞の名ヴァイオリン奏者シシュ、フランス国立管弦楽団のソロ奏者バルデルー(cl)...と、すべての参加者が正真正銘ソリスト。彼らが無伴奏で演奏するトラックを聴ける、というだけでも十分手に取る価値がある――タンギーの作品が、彼らの意欲をかきたてて芸術性を十二分に引き出すように出来ているせいもあるのか。いずれにせよ、名手と名作曲家のきわめて幸福なコラボレーションであることだけは間違いのない傑作盤なのである。



CD:TRM130 TRANSART 国内盤 2,940円 フランツ・シューベルト ピアノ・ソナタ全集 ――8枚組BOX仕様
CD1−
1.ピアノ・ソナタ ホ長調 D.157(第1番)
2.ピアノ・ソナタ イ短調 D.845(第16番)
CD2−
1.ピアノ・ソナタ 変ロ長調 D.575(第9番)
2.ピアノ・ソナタ ニ長調 D.850(第17番)
3.楽興の時 第3番 ヘ短調 D.780-3(第2版)
CD3−
1.ピアノ・ソナタ イ短調 D.784(第14番)
2.4つの即興曲 D.935
  第1番 ヘ短調
  第2番 変イ長調
  第3番 変ロ長調
  第4番 ヘ短調
CD4−
1.ピアノ・ソナタ ト長調「幻想」 D.894(第18番)
2.ピアノ・ソナタ イ長調 D.664(第13番)
CD5−
1.ピアノ・ソナタ ハ長調「遺作」 D.840 (第15番、
プルーデルマッハーにより補完された版を使用)
2.楽興の時 第1番 ハ長調 D.780-1
CD6−
1.ピアノ・ソナタ ハ短調 D.958(第19番)
2.ピアノ・ソナタ ホ短調 D.566&ロンド楽章 D.506
(第6番)
CD7−
1.ピアノ・ソナタ イ短調 D.537(第4番)
2.ピアノ・ソナタ イ長調 D.959(第20番)
3.楽興の時 第2番 変イ長調 D.780-2
CD8−
1.ピアノ・ソナタ 変ロ長調 D.960(第21番)
2.ピアノ・ソナタ 変ホ長調 D.568(第7番)

録音:2001年8月&2002年9月、ランス国立音楽院
フラヌリー音楽祭音楽堂(フランス)

フランツ・シューベルト ピアノ・ソナタ全集 ジョルジュ・プルーデルマッハー(ピアノ)

使用楽器:スタンウェイ、第4ペダル(ハーモニー・ペダル)付

「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集」に続き、プルーデルマッハーがシューベルトの体系的録音を完成!
 4つのペダルを備えたスタンウェイを使用してのベートーヴェンのソナタ全集を完成させたフランスのピアニスト、ジョルジュ・プルーデルマッハー(「プリュデルマシェール」の日本語表記で知られているが、本人によればドイツ語読みするのが正しいとのこと)。次なる彼の大プロジェクトは、同じ4ペダル・ピアノによるシューベルトのピアノ・ソナタの網羅的連続演奏会だった。ランス(フランス歴代の多くの国王戴冠式が行われた大聖堂の所在地として有名)の国立音楽院にあるフラヌリー音楽祭ホールで行われたこの一連の演奏会は、ベートーヴェンのソナタ全集の時と同じようにライヴ収録され、このたびライヴ録音専門のレーベルTRANSARTから8枚組ボックス仕様で発売された。録音スタッフには、AlphaやAmbroisieレーベルでも活躍している気鋭のスタジオ「ミュジカ・ニュメリスMUSICA NUMERIS」のアリーヌ・ブロンディオとフレデリック・ブリアンらも参加している。
 アルバム自体は“INTEGRALE”(全集)を謳いながらも実際には2・3番など欠けているソナタもあり、代わりに「4つの即興曲」や「楽興の時」が収録されているなど“フランス的”?なところもあるが、アラン・プラネスやフィリップ・カサールといったまさに現在ホットに活躍中のフランスのピアニストたちが続々シューベルトのソナタのCDをリリースしているなか、これは極めつけのBOXといえるだろう。
 折しもプルーデルマッハーは4月上旬に来日、パリ音楽院の名教師たちや長岡京室内アンサンブルの森 悠子らと各地で公演を行ったばかり。国内における知名度も少なからず上昇しているはず!近年のharmonia mundiでのCD(ジャン=クロード・カザドシュとのラヴェルの「左手〜」や、ドビュッシーのピアノ曲集、2台のピアノのための「第九」や、ダヴィ・グリマル(vn)とのフランクのソナタなど)とあわせ、新時代を荷うフランスの実力派ピアニストとしてプルーデルマッハーの名を大いに広める契機としたいBOXセットだ。