アンスニー・ベイルズ(リュート)
英国ルネサンスと、フランスのリュート音楽

RAM0707 国内盤 2008年7月16日 発売予定 2,940円
【収録曲目】
1. 組曲 ト短調(ムザンジョー)
2. 英国のパヴァーヌ(P.ゴーティエ)
3. リュート練習曲 第1セット(メイス)
4. チャゴーナ(作者不詳)
5. 組曲 ニ短調(ムザンジョー、S.アイヴズ、作者不詳/1630頃)
6. 老ゴーティエのナイチンゲール(作者不詳)
7. 組曲 ハ長調(P.ゴーティエ)
8. 組曲 ト短調(ムザンジョー)
9. フラパール修道士(ブヴィエ)
ホグウッド、サヴァールらと同世代の「英国リュート界の重鎮」、長い沈黙をやぶって登場!
本当に久しぶりの録音は、自家薬籠中のフランス初期バロック&祖国たる英国の
知られざる作品群――冴えわたる技巧、ますます深まりゆく音楽性はまさに巨匠そのもの!
今回ご案内する3枚のアルバムは、すべてハード古楽アルバムでありながら商材ポテンシャルがきわめて高いものばかり! Alphaの白シリーズ2枚は「気楽なユーザーにもOK」な摩訶不思議アイテムですが、同じく「筋金入りの古楽レーベル」なRAMEEの新譜は、なんと!リュート界の重鎮ともいえる英国の巨匠アンスニー・ベイルズ御大が、ほんとうにひさびさに録音した充実しまくりのリュート独奏盤!!
ベイルズさまがどのくらいの重鎮かというと、今やすっかり年季の入った古楽大国たる英国に、まだリュートを学べる音楽院が存在しない頃、わざわざバーゼルまで留学して“神様”オイゲン・ドンゴワに師事した世代…ジョルディ・サヴァールがクイケン門下でようやくディプロマ取得しようという頃、といえば伝わりますでしょうか。EMIに古楽部門があったLP時代、誰よりも早く(“リュリ以前”の)ルイ13世時代のリュート音楽やエール・ド・クールなどに着目し、録音された2枚のLPはつい最近まで(ほとんど1990年代まで?)フランス初期バロックの決定盤(というより、ほぼ唯一に近い入手可能録音)であり続けました。
長年の沈黙を破って今回録音してくれたのは、彼がパイオニア的に知り尽くしたフランス17世紀初頭のリュート音楽と、ちょうどエリザベス朝ルネサンスのくびきから脱しつつあった、同時期の英国音楽との影響関係をさぐる、という充実プログラム!これまで全く知られてこなかったルネ・ムザンジョーなるフランスの巨匠の音響世界を二つの組曲でみごと伝えてくれるほか、メイス、アイヴズといった知られざる英国の作曲家たちも紹介。 キィワードは「17世紀の“新調弦”」――リュートはただでさえ調弦に時間がかかるので、通常とは異なる“新調弦”を採用していたムザンジョーの作品群は、現代のリサイタル奏者たちから敬遠され、17世紀当時にはゴーティエ一族にも比する名声を誇っていたのに、今ではまるで知られていない…とはベイルズ御大自身の執筆によるライナーノート(全訳つき)の言。いずれにせよ、12コースの晩期ルネサンス・フランス式リュートを、こともなげに典雅に弾きこなすそのタッチはまさに「ノーブル」の一言! フランス作品でみせる、絶妙の慎ましやかさでの弾き崩しなど、昨今の前衛的若手奏者たちには真似できない独特の境地です。1音目から引きつけられること必至、風格あふれる本格盤!