ギィ・パンソン (親子ヴァージナル)
シュザンヌ・ファン・ソルトの音楽帳
〜エリザベス朝時代のヴァージナル音楽(1599)〜

MRIC264 国内盤 2008年7月1日 発売予定 2,940円
【収録曲目】
『シュザンヌ・ファン・ソルトのヴァージナル・ブック』(1599ロンドン)
全31曲収録
ギィ・パンソン(親子ヴァージナル)
使用楽器:A.リュッケルス1626年モデルに
よるコピー、イェフ・ファン・ボーフェン作
+ パトリック・デーネッケル(リコーダー)
意外やソロの少ない「隠れ名手」ギィ・パンソンの、正直「ウマい」としか言いようのない名演!
あの頃、オランダ=ベルギーと英国はとても近かった――ルネサンス王道の
知られざる鍵盤曲集の謎を探る。2種の鍵盤をそなえた銘器を弾きこなしは、滋味たっぷり!
Ricercarレーベルからの最新リリースは、知られざる英国ルネサンスのヴァージナル作品集に真正面から挑んだ好感度120%のチェンバロ・アルバム! 古楽奏者には通奏低音という大仕事があるため、とんでもなくウマいのに滅多にソロをやらない名手というのが結構いますが、ベルギー古楽界の大立者ギィ・パンソンもそんなチェンバロ奏者のひとり。古くはリチェルカール・コンソートの重要メンバーとして、その後は新世代奏者と共演を重ねながら、すばらしくたおやかなチェンバロ扱いを聴かせてきた彼が、満を持して!というにふさわしいタイミングでとりあげるのは、1599年、エリザベス朝まっさかりのロンドンで筆写されたヴァージナル(小型卓型チェンバロ)のための楽譜帳。今は大英博物館の所有になるこの曲集、シュザンヌ・ファン・ソルトというベルギーからの亡命者の娘が所有していたもののようで、各作品の作曲者は殆ど示されていないものの、バッサーノやファン・エイクなどネーデルラントで活躍した作曲家たちの名が時折見られるところから、当時のオランダ=ベルギーで作曲された作品ばかりを収録しているようですが――その、濃やかな音楽の美ときたら!まさに磨き抜かれた珠玉のルネサンス小品といった感じで、変奏曲あり、舞曲あり、ビシッと鳴ってホワンと消えるヴァージナルの妙音で奏でられる響きは、筆舌につくしがたく。いくつかのトラックではリコーダーも参加、パンソンの解釈は同郷者ならではの共感にあふれ…といっても強ち間違いではないと思います。丁寧至極、静けさのなかに息づく叙情…!
このアルバムのもうひとつのポイントは、ヴァージナルの中に高音用の鍵盤がもうひとつ入った「親子ヴァージナル」を弾いている点。二つの鍵盤の弾き分けが、これまた結構、キます。