ギィ・ヴァン・ワース指揮

アンサンブル・レザグレマン (古楽器使用)

グレトリー:管弦楽&声楽作品集

MRIC234 国内盤 200873日 発売予定 2,940

【収録曲目】

アンドレ・モデスト・グレトリー(17481813

1. 歌劇『セファルとプロクリス』より

序曲、エール、舞曲(計11曲)

2. 歌劇『ふたりの吝嗇者』より

序曲、二つのアリエット

3. 歌劇『ポリクラテスの家のアナクレオン』より

 序曲、エール、パ・ド・ドゥ

4. 歌劇『カイロの隊商』より 舞曲、アリア

ゲスト:ゾフィー・カルトイザー(ソプラノ)

 

モーツァルトが訪れた頃のパリでは、一番人気の作曲家はこの人でした!

 なんでか心に残るメロディと、コントラスト豊かなオーケストレーションがたまらない!

 天才グレトリーの傑作だけを厳選収録、ベルギー最高峰の古楽バンドがみごと絶品解釈!

 

ヨーロッパにまだユーロという通貨がなかった頃、ベルギーはベルギー・フランというお金を使っていて、その高額紙幣である10,000 BF紙幣に肖像画が乗っていたのが、何を隠そうこのグレトリーという作曲家でして。初めて知った時は「グレトリーって有名なんだなあ!」と思ったものですが、実は少数のオペレッタを除いて聴ける曲は少なく、当時まだ録音では『ゼミールとアゾール』、『獅子心王リシャール』などのオペラがモダン楽器録音であった程度――そして“旧”Ricercarで録音されたレオンハルト指揮『カイロの隊商』全曲および『ミダスの裁き』抜粋という幻の傑作録音もありましたが、こちらはあえなく廃盤!(復活しないかなあ…)というわけで、同郷のゴセック同様たまさかに室内楽曲が録音される程度だった巨匠グレトリーの、本領発揮!ともいえる劇音楽から最高の管弦楽作品とアリアいくつかを抜粋、素晴しいアンソロジーに仕立て上げた本盤は、まったく貴重なリリースなのです!

 このグレトリーは1748年、今はベルギー領のリエージュ生まれ。ひとしきり本場ローマで勉強したのち1770年頃パリに出て、オペラ・コミーク(レチタティーヴォではなく台詞で劇を進行させるオペラ)の分野でめきめき頭角をあらわして超・人気作曲家となってしまいました。モーツァルトがこの大都市に来た1778年頃には、彼の劇音楽作品はバレエ音楽(つまり管弦楽曲)の素晴しさでも群を抜いて人気だったとか。まじめな歌劇ならグルック、軽い歌劇はグレトリー・と相場が決まっていたようなものです。

 本盤は上述のとおり、企画的にはARCHIVでミンコフスキがやったラモーの「サンフォニー・イマジネール」(粋な邦題つけてほしかった…)と同じ趣向。オペラ抜粋ながらドラマ性やコントラストがきっちり練られていて、アルバムとしての完成度は高く、ついつい止まらず聴き進んでしまいます。それもそのはず、演奏陣は古楽都市ナミュールに本拠をおく超・気鋭団体レザグレマン!Ricercarでは名盤数多、すっかりおなじみの団体ですね。今回は「ベルギーで最もアツいソプラノ」のひとり、S.カルトイザーが何曲か、磨き抜かれた名唱を添えるという豪華さ!古楽器演奏が好きなら、ぜひ注目!の本格派アルバムです。