トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(vn)
イェルク・デームス(フォルテピアノ・グラーフ1823年製)
シューベルト
ヴァイオリンとピアノのための作品全集Vol.1
GRML98828 国内盤 2,940円
フランツ・シューベルト(1797〜1828)
1. ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ニ長調 D.384/Op.posth.137-1
2. ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ短調 D.385/Op.posth.137-2
3. ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト短調 D.408/Op.posth.137-3
さきのモーツァルト盤(GRML98786・レコ芸特選)で大ブレイクした新旧世代のデュオ、今度はシューベルトのデュオ全曲録音に着手! しっとり繊細なガット弦の響きは他の追従を許さない――グラーフの音色も典雅そのもの、しなやかに決まる本場の逸品!
“ウィーンの三羽烏”の一人こと、ご存知ウィーン出身の巨匠イェルク・デームスが、昨今トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガーという20歳そこそこの天才ヴァイオリニストとデュオを組んで快進撃を繰り広げているのはご存知でしょうか――昨年日本でも発売となった同Gramolaレーベルによるモーツァルトの作品集(GRML98786)では、阿吽の呼吸で抑揚豊かにつむぎだされる音楽が高く評価され、『レコード芸術』誌上でも室内楽部門の難関をみごと勝ち抜き、特選に輝きました。年齢差半世紀もあろうかというこのデュオが次に取り組んだのが、今年「フォル・ジュルネ」でも大きくフィーチャーされる作曲家、シューベルト!
この作曲家も生きた本場ウィーンの音楽家ならではの、あの独特の「たたずまい」を保ちながらも、楽器はガット弦のピリオド楽器と、シューベルト生前のウィーンで最も完成度の高い機構を誇っていたグラーフのフォルテピアノ、という徹底したオリジナル楽器志向で、あらゆる意味において「本場ウィーンのシューベルト」というにふさわしい仕上がりになっています。
このイルンベルガーという人、バロック・ヴァイオリンもこなすうえブラームスなどでも細かく楽器や弓を変えたりして、19世紀流儀の奏法で斬新な作品像を打ち出してきたりする、若手だてらに全く侮れない鬼才。
本盤でもシューベルトならではの憂愁をきれいに浮き彫りにする運弓の妙味はけだし絶品、巨匠奏でるグラーフ・ピアノの典雅さとあざやかに絡んでゆくこの響きに、誰もが魅了されることでしょう。まさにウィーンならではの逸品!