
CD:MCYP1616 Cypres 国内盤 2,940円 レイエラント:交響曲 第4番、神秘の牧歌
ヨーゼフ・レイエラント(1870〜1965)
1. 交響曲 第4番 変ホ短調 作品55(1913)〜管弦楽と合唱のための
2. 神秘の牧歌 〜ソプラノ独唱と管弦楽のための
ファブリス・ボロン指揮 フラーンデレン(フランダース)交響楽団 ミレイユ・カペル(ソプラノ)コール・ノヴェチェント合唱団
雄大にして繊細、これぞベルギーの自然の歌!
亜流ブルックナー系の独語圏交響曲とは一線を画す聴き逃してはもったいない世紀転換期の傑作2編
ベルギーには大まかに分けてフランス語圏とフランダース語(≒オランダ語)圏があって、Cypresはフランス語系の人々が切り盛りしているレーベル。だからジョンゲンやルクー、下記のビアランなどフランス語系の作曲家に強いわけだが、ここにご案内する秀逸アルバムの作曲者はフランダース語系のレイエラント。
ひとくちにベルギー世紀末といっても、フランスの新しい音楽(とくにフランク主義者たち)に大なり小なり感化されていったジョンゲンやジルソンあたりのフランス語系作曲家たちと少し違うのが、レイエラントやド・ブックら、ドイツ近代からの影響をさらに強く蒙ったフランダース系作曲家というわけで、ここでは「大地の歌」をより牧歌的かつ繊細にしたような「神秘の牧歌」とあわせ、充実した大作である「交響曲 第4番」をメインのプログラムに据え、フランス語系ベルギー楽壇の風潮とはまた違った「世紀転換期」のありようをじっくり楽しめるという次第!
最近Brilliantから再発売された(Chandos制作の)ディーペンブロック作品集と聴き比べて、同時代のオランダ楽壇との相関関係について思いを馳せるも良し――しかし何といっても「交響曲」というだけのことはあり、随所の繊細な響きもさることながら、おおらかに広がる壮大なスケール感がたまらない!(合唱付というあたり、ほぼ同時代の作であるホルスト「惑星」も髣髴させる?)「良いオーケストラものを聴いた」という充実した鑑賞感に浸れるのも、ひとえにフランダース交響楽団の限りない共感のなせるわざかもしれない。
「神秘の牧歌」は3部作の連作歌曲のようなもので、こちらも細やか&濃やかな歌がどこまでも綺麗な響きを聴かせる。「芸術の秋」に聴くにはもってこいの、ベルギービールが欲しくなる1枚なのだった。
《参考盤》 ジョンゲン:チェロ協奏曲 他 マリー・アリンク(vc) ロマン・コフマン指揮 ベルギー国立管弦楽団 MCYP1634
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