イーゴリ・チェトゥーエフ

(ファツィオーリ・ピアノ)

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集Vol.

ソナタ第8番「悲愴」・15番・24

 

CM006-2006 国内盤

   

SACDハイブリッド(通常のプレイヤーで再生可能) 3,360

【収録曲目】

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(17701827

1. ソナタ第8番 ハ短調op.13「悲愴」

2. ソナタ第15 ニ長調op.28

3. ソナタ第24 嬰ヘ長調op.78「テレーズ」

 

1弾は、文句なしの「レコ芸」特選――そりゃそうです、こんなにウマくて繊細なんだから!

ファツィオーリ特有の、あの精緻な機動力をあざやかに生かしきった全集録音第2巻は

 「悲愴」を目玉にしつつ、シンフォニックな15番&愛らしい24番、1枚で多彩な魅力満載!

 

 やっと出たか!という気がしないでもない、第1弾が好調なすべり出し(『レコ芸』特選、その節は一時プレス切れでご迷惑をおかけしました…)をみせたチェトゥーエフのベートーヴェン全集。ファツィオーリ・ピアノを使い、かつDSD録音でその機微を余すところなく収めた絶妙のピアノ・ソナタ集、第2弾もなかなかバランスのとれたプログラムで、名盤あまたのこの名曲群を、あらためてこのシリーズで傾聴する意義が、はっきりと伝わってくる仕掛けになっているのがまた素晴らしく。

 

冒頭にまず王道名曲「悲愴」を置き(なんて試聴機向きな…)、ピアニシモまで綺麗に均一なファツィオーリの美質をあざやかに印象づけたあと、ダイナミックな4楽章構成のソナタ15番で、この楽器ならではの、緩急自在にして華美さの披瀝に陥らない手堅い魅力を打ち出し、最後に佳品「テレーズ」でさらりと締める。通して聴いても疲れない仕組みではありますが、もったいないので1曲ごとじっくり、その魅力を聴き極めたいところ。ウクライナの名手チェトゥーエフ、相変わらずファツィオーリ使いが完璧でございます。

 

こんなに見事な解釈を聴かされてしまうと、全集録音にまっしぐら・ではなく合間でブラームスとかシューマンとか、近代ものとかもファツィオーリで録音しないかなあ、などと思ってみたり。とまれ文句なしの第2弾、どうぞご注目あれ!