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アルファ・レーベル CD Alpha031 〜 Alpha040 (フランス)

CD:Alpha031 国内盤 2,940円 チャールズ・エイヴィスン:七声の協奏曲集
 〜ドメニコ・スカルラッティのハープシコード練習曲にもとづく

1. 協奏曲第6番 ニ長調
2. 協奏曲第5番 ニ短調
3. 協奏曲第11番 ト長調
4. 協奏曲第3番 ニ短調
5. 協奏曲第9番 ハ長調
6. 協奏曲第12番 ニ長調

録音:2002年9月、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂

カフェ・ツィンマーマン(古楽器使用)
 パオロ・ヴァレッティ(ヴァイオリン&指揮)
 アマンディヌ・ベイエ(ヴァイオリン)
 パトリシア・ガニョン(ヴィオラ)
 ペトル・スカルカ(チェロ)
 セリーヌ・フリッシュ(チェンバロ)

Alphaレーベルからバッハの協奏曲をリリース、各方面から絶賛を浴びたカフェ・ツィンマーマンが新譜を発表!
 演奏するのは、コンチェルト・グロッソ大流行中の18世紀イギリスで作曲されたエイヴィスンの協奏曲集。これはドメニコ・スカルラッティのチェンバロのためのソナタを何曲か繋ぎ合わせて合奏協奏曲にアレンジしたというもので、このCDでは全12曲から6曲が演奏されている。
 スカルラッティの“元ネタ”探しで楽しめる!というのはもちろんあるけれど、そういう前提を忘れてしまうほど、カフェ・ツィンマーマンの演奏が見事。各パートに最小限の人数だけを配した、ほとんど室内楽編成のようなスタイルは前盤と変わらず。それゆえ、Alphaの優秀録音もあって、各楽器の音色が見事に際立って聞こえるのである。一人一人の細かなニュアンスまで、じっくり楽しんでいただきたい。


CD:Alpha032 国内盤 2,940円 ミューズよ、めざましくも偉大なるアンリを称えよ 〜クロード・ルジュヌ:旧教のためのモテトゥスと新教のための詩編

クロード・ルジュヌ(1530頃〜1600):
1. ミューズよ我等を称えよ、めざましくも偉大なるアンリは
2. 詩編第33編「主に従う人よ、主に従って喜び歌え」(歌詞仏訳:A.バイフ)
3. 私の魂は主をあがめ(マニフィカート)
4. 二重合唱のためのモテトゥス「お願いします、イェルサレムの娘たちよ」
5. 私は悲しみにとらわれて(サヴォナローラの詩による)
6. 二声、四声と五声による詩編第88編「主よ、わたしを救ってくださる神よ」(歌詞仏訳:オービネのアグリッパ)
7. 五声と六声による詩編第114・115・116編「イスラエルはエジプトを」(歌詞仏訳:A.バイフ)
8. 二重合唱による詩編第136編「恵み深い主に感謝せよ」(歌詞仏訳:A.バイフ)
9. 神であるあなたを、わたしたちは称え(テ・デウム) (歌詞仏訳:オービネのアグリッパ)

録音:2002年2〜3月、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂

レ・パージュ・エ・レ・シャントル
(ヴェルサイユ・バロック音楽センター少年少女合唱団)
&器楽合奏団
フレデリック・デザンクロ(オルガン)
オリヴィエ・シュネーベリ(指揮)

なんて瑞々しく、清純な歌声――フランス古楽の少年少女合唱!
 カトリックに改宗して国内の宗教戦争の嵐を鎮めたフランス王、アンリ4世。彼は新旧どちらの教徒にも寛大で、1595年にはユグノー教徒のクロード・ルジュヌを王室礼拝堂副楽長に任命した。ここでは、そのルジュヌが作曲した新教・旧教それぞれのための宗教音楽を集めている。
 パレストリーナやラッススと同時代に活躍したルジュヌの音楽は基本的に彼らのそれと似た作風ではあるが、ここではコルネットやヴィオール、セルパンといった楽器伴奏を大胆に取り入れ、17世紀ヴェネツィア楽派のように色彩豊かな演奏に仕上げている。
 そしてそこに清涼な色彩を添えているのが、ヴェルサイユ・バロック音楽センター所属の少年少女合唱団であるレ・パージュ・エ・レ・シャントル。瑞々しいばかりではなく、所属機関の名に恥じずに古楽的な歌唱に仕上げて来ているのには驚かざるを得ない。
 ジャケットも、例によって同時代の絵画を絶妙にトリミングしたシックな仕上がり。ジャケットをきちんと出して店頭で演奏すれば、この清楚な音楽は古楽ファンであるかどうかを問わず、絶対誰もが気にするはず!


CD:Alpha033 国内盤 2,940円 ヴァカンス ―― グノー、サン=サーンス、ラロの歌曲と二重唱 歌詞の訳

うるわしのヴァカンス〜グノー、サン=サーンス、ラロの歌曲と二重唱

1.それはきれいな夜だから(グノー)
2.森の花よ、野の花よ(グノー)
3.セレナード(グノー)
4.ゆめみ心地(サン=サーンス)
5.田園詩(サン=サーンス)
6.春に(グノー)
7.木蔭で午睡(グノー)
8.その花をぼくにくれないか(グノー)
9. ミニヨン(グノー)
10.さあ、目に見えぬ笛よ (サン=サーンス)
11.夜啼きうぐいす(サン=サーンス)
12.あなたを愛する心もて(グノー)
13.そこではすべての魂が(ラロ)
14.石のベンチ(グノー)
15.うるわしのヴァカンス(グノー)
16.数学は大事なこと(グノー)
17.プロヴァンスの暁の恋歌 (ラロ)
18.踊りましょう(ラロ)
19.青い色の片隅で (サン=サーンス)
20.おお、わが美しきあばずれ女(グノー)
21.不運な恋わずらい(サン=サーンス)
22.月の光(サン=サーンス)
23.丘に、宵がおとずれて (サン=サーンス)

アンサンブル“レ・ドモワゼル・ド...”
ゾフィー・マラン=ドゴール(ソプラノ)
クレール・ブリュア(メゾソプラノ)
セルジュ・シフェルステン(ピアノ、スタンウェイ)

Alphaきっての季節商品――もう夏が来ます、ぜひこのアルバムをお見知りおきくださいませ。極上の演奏内容、女性層にもおすすめのシックな一作。
上に紹介したドニゼッティ新譜で優美な歌を聴かせてくれるフランス随一のユニークな歌曲ユニット“レ・ドモワゼル・ド...”が2002年にリリースした好評盤。ヴァカンスをテーマに、グノー・ラロ・サン=サーンスというフランス19世紀きっての3巨匠たちが中・上流階級の気楽な生活を描いた歌曲と二重唱を集めたアルバム――その歌がまた半端でなく上品、半端でなく美しい。いざ聴いてみれば、冒頭のグノーの二重唱の抗いがたい美しさに打たれずにはおれないだろうし、フランスの舞台で数限りなくオペラの場数を踏んできた二人の歌手たちが随所にちりばてゆく芸達者な装飾音・さざめき声・思わせぶりな微笑...といった小技の数々に、幻惑されずにはおれないはず。最高にシックで艶やかに惚けたオタール・イセリアニの映画でも見ているような、ひたすら上質にうつくしい歌曲アルバムなのだ。


1.それはきれいな夜だから(詩:A.ド・セギュール伯爵/曲:グノー)
2.森の花よ、野の花よ(詩:Ch.リニー/曲:グノー)
3.セレナード(詩:V.ユゴー/曲:グノー)
4.ゆめみ心地(詩:V.ユゴー/曲:サン=サーンス)
5.田園詩(詩:A.デトゥーシュ/曲:サン=サーンス)
6.春に(詩:J.バルビエ/曲:グノー)
7.木蔭で午睡(詩:J.バルビエ/曲:グノー)
8.その花をぼくにくれないか(詩:L.ゴスラン/曲:グノー)
9. ミニヨン(詩:L.ガレ/曲:グノー)
10.さあ、目に見えぬ笛よ (詩:V.ユゴー/曲:サン=サーンス)
11.夜啼きうぐいす(詩:T.バンヴィル/曲:サン=サーンス)
12.あなたを愛する心もて(詩:J.ラシーヌ/曲:グノー)
13.そこではすべての魂が(詩:V.ユゴー/曲:ラロ)
14.石のベンチ(詩:P.ド・シュダン/曲:グノー)
15.うるわしのヴァカンス(詩:L.ビゴリ/曲:グノー)
16.数学は大事なこと(詩:Ch.チュルパン/曲:グノー)
17.プロヴァンスの暁の恋歌 (詩:V.ワイルダー/曲:ラロ)
18.踊りましょう(詩:?/曲:ラロ)
19.青い色の片隅で (詩:Ch.A.サン=ブーヴ/曲:サン=サーンス)
20.おお、わが美しきあばずれ女(詩:A.ド・バイフ/曲:グノー)
21.不運な恋わずらい(詩:?/曲:サン=サーンス)
22.月の光(C.マンデス/曲:サン=サーンス)
23.丘に、宵がおとずれて (詩:E.ルグヴェ/曲:サン=サーンス)

ソフィー・マラン=ドゥゴール(ソプラノ) / クレール・ブリュア(メゾ=ソプラノ) / セルジュ・シフェルステン(ピアノ)

旅行好きの女性に贈る洒脱で華麗な、夏の香りがするフランス歌曲の数々

夏休みシーズンの到来 普段音楽を聴かない人でも、休暇のためのCDを探しに来る時期...
 そこに、このアルバム、“旅行”をテーマにした、19世紀フランスの歌曲集だ。このふたりの歌手は少なくとも日本のクラシックCD購買層にほとんど知られていないだろう。だが何よりもまず、この情感の完璧にコントロールされた歌のうまさが、彼女たちの今後を期待させてくれる――グノーやサン=サーンス、ラロらの、影に隠れがちながらも美しく瀟洒な歌曲を集め、心から洒落た雰囲気を楽しみながら、香り立つような歌を聴かせてくれるのである。伴奏のシフェルステンも洒脱で的確、ひそやかに彼女たちの歌を立て、出るところは大胆に弾き荒して、なんとも心地よい限り。サラ・ブライトマンやウテ・レンパーを売るような気分でこのCDを仕掛けてみていただきたい。意外な効果が期待できるはず...!
 もちろん、フォーレやシャブリエ、デュパルクなど19世紀のフランス歌曲ファンにも、自信をもっておすすめできる内容だ。


CD:Alpha034 国内盤 2,940円 J.S.バッハ 「インヴェンション」の新しいスタンダード…エリザベート・ジョイエ、「インヴェンションとシンフォニア」を弾く

 1.〜15. 2声のインヴェンション BWV,772〜786
16.〜30. 3声のインヴェンション BWV.787〜801 (シンフォニア)

エリザベート・ジョイエ(チェンバロ)

魅惑のチェンバリスト、エリザベート・ジョイエ、「インヴェンション」にこめられた「歌ごころ」をよみがえらせる…バッハが「インヴェンション」に意図した「演奏技法の習得」「作曲することの喜び」、そして「カンタービレの奏法」とは、これだったかも知れない…。バッハの三つの意図を浮かび上がらせてくれる、「インヴェンション」の新しいスタンダード、誕生。


CD:Alpha035 国内盤 マッテゾン:ソナタ集 『誠実なるヴィルトゥオーゾ』(全12曲)
 
ヨハン(ネス)・マッテゾン(1681〜1764):12の新しい室内ソナタ集 「誠実なるヴィルトゥオーゾ」 [CD1] : ソナタ第1番〜第6番 [CD2] : ソナタ第7番〜第12番

ディアーナ・バローニ(フラウト・トラヴェルソ、パランカ  1740年製モデルによるコピー) / パブロ・バレッティ(ヴァイオリン、ドイツの逸名作者による1745年頃のオリジナル楽器) / ペトル・スカルカ(チェロ、D.A.シュターデルマン作、1730年) / ディルク・ベルナー(チェンバロ、A.シディとF.バル作のドイツ 式楽器)

これがあのマッテゾン?驚くべき繊細な美しい音楽!
 若き日よりテーレマンの親友だったドイツの作曲家マッテゾンは、これまで「完全なる楽長」(1739)をはじめとする音楽理論書でむしろ有名だった。そんなわけで、音楽史を紐解いたことがあれば必ずお目にかかる名前ながら作品の録音は驚くほど少なく、彼ひとりの作品を扱ったCDとしては近年AEOLUSにファン・アスペレンが録音したオルガン曲集など、鍵盤楽器のためのものがいくつかあるにすぎず、どれも多少なりとペダンティックな、いわば「プロ・ユース」な印象も否めなかった。その渇をいやして余りある名演が、このたび古楽の優秀録音で知られるALPHAから登場した。
 マッテゾンの本領が遺憾なく発揮された初期の作品集「忠実なるヴィルトゥオーゾ」は1717年の作というから、我々がよく知っているバッハの室内楽作品のどれよりも古く、ほとんど初期のヴィヴァルディやアルビノーニらと同時代のドイツ音楽、ということになる。しかも、様式的にはわれわれが日々一般に「バロック音楽」としてイメージするような、イタリア音楽とフランス音楽のいいところだけをうまく混合した「ドイツ混合様式」をいちはやく体現しており、非常に手際のよい作風とあいまって、確かな形式感覚をそなえた誰の耳にも快いソナタになっている。
 しかも演奏しているのはカフェ・ツィンマーマンで名演をきかせてくれた気鋭のバロック・ヴァイオリン奏者バレッティをはじめとする4人の精鋭ピリオド楽器奏者たち。テクニック、呼吸、ニュアンス、微妙な緩急、装飾音...いずれも文句のつけようがないほどだ。それぞれのソナタごとに編成を微妙に変えてアクセントをつけながら、ユーグ・デショーの手になる素晴らしい録音の成果もあって、繊細な作品の魅力があますところなく浮き彫りにされてゆく。
 2枚組ではあるが、評判になること間違いなしの恐ろしい名演――強力におすすめしたい!


CD:Alpha036 国内盤 2,940円 マラン・マレ 〜夢みる女、その他のヴィオール作品集

サント・コロンブ師(17世紀)
 1. シャコンヌ「ラ・ラポルテ」(二つのヴィオールのための)
マラン・マレ(1656〜1728)
 2. アルペッジョによるプレリュード <5>
 3. フォンテジー <3>
 4. 豪奢なバレー <3>
 5. 奇想曲またはソナタ <4>
 6. ミュゼット(二つのヴィオールと通奏低音のための)<4>
 7. フォリアのクープレ(二つのヴィオールと通奏低音のための) <2>
 8. 夢みる女 <4>
 9. 対話 <5>
10. 嘆き <3>
11. シャコンヌ(二つのヴィオールと通奏低音のための) <5>
12. サント・コロンブ氏を悼むトンボー <2>

※<>内の数字は出展曲集をあらわす。<2>=第2曲集(1701年出版)、<3>=第3曲集(1711 年出版)、<4>=第4曲集(1717年出版)、<5>=第5曲集(1725年出版)。

録音:2002年3月、ナミュール(ベルギー南部)、フラン=ヴァレ教会

ソフィー・ヴァティヨン(低音ヴィオール)
  フリーデリケ・ホイマン(低音ヴィオール)
  ザビエル・ディアス(テオルボ、ギター)
  エヴァンジェリーナ・マスカルディ(ギター)
  ルカ・グリエルミ(クラヴサン)

Alia Voxからサバールのマレ新録音が出たばかりのところに、Alphaレーベルからもマレの素晴らしい新録音が登場した。
 ヴィオール奏者はベルギー出身でル・ポエム・アルモニークやエスペリオンXXなどで活躍してきたソフィー・ヴァティヨン。単独での録音はほとんどなかったものの、上記2団体のような“ヴィオールの名門オーケストラ”出身という経歴のせいか、月並みながら「なぜこれほどまでの名手が今まで……」といった名演ぶり。堂に入ったスケールの大きさ、繊細な弓の返し方、ひどく流麗な左手の運指――ルカ・グリエルミ(チェンバロ)らサポート陣も実力者揃い、選曲や曲順の妙味(組曲単位ではなく単独曲を拾い集めた形になっている)とあいまって、さすが古楽の新名門レーベルAlpha、というような見事な仕上がりになっている。昨年度のパンドルフォ盤(Glossa)や、このたびのサバール新録音などと存分に張り合って譲らない1枚といえるだろう。
 Alphaならではのユーグ・デショー氏による見事な録音は、今回もヴィオールの拾いにくそうなかそけき音まで綺麗に収め、臨場感たっぷり。

 


CD:Alpha037 国内盤 2,940円 カルミナ・ガリカ 〜12世紀のラテン語歌曲集〜
1.天の恵みが世になされた約束を(イルデベール・ド・ラヴァルダンによるコンドゥクトゥス)  
2.愛に酔いしれ、喜びに満ちた人生を(ピエール・ド・ブロワによる歌曲)
3.風が吹き荒れ(ピエール・ド・ブロワによる歌曲) 
4.花を奪われし草原は (ピエール・ド・ブロワによる歌曲)
5.世の王 (作者不詳のロンドー)
6.喜びあふれる集会に(作者不詳のロンドー)
7.愛しい人よ、今すぐ来て下さい(作者不詳の歌曲)
8.おお、はかなき運命よ                       
(フィリップ・ル・シャンスリエによるコンドゥクトゥス) 
9.おお、ローマ教皇よ(作者不詳のロンドー) 
10.もしも世の栄光が                         
(ボドリ・ド・ブルグイユによるプランクトゥス)
11.真夜中の静寂の中                         
(フィリップ・ル・シャンスリエによるコンドゥクトゥス)
12.歌うことで私の悲しき運命を (イレール・ドルレアンによる歌曲)
13.おおマリアよ、海の星よ(作者不詳のコンドゥクトゥス)
14.おお魂よ、忘れるなかれ(フィリップ・ル・シャンスリエによるコンドゥクトゥス)
15.敬虔なるシオンの娘らを(作者不詳のコンドゥクトゥス)
16.救世主の母なる処女マリアは(アダン・ド・サン・ヴィクトールによるセクエンツィア)
17.この饗宴に感謝を捧げよう(アダン・ド・サン・ヴィクトールによるセクエンツィア)  
18.キリストの受難に(作者不詳のロンドー)

ディアボルス・イン・ムジカ (声楽アンサンブル)
アイノ・ルン=ラヴワピエール(ソプラノ)
ラファエル・ブーレ(テノール)
アントワーヌ・ゲルベ(テノール、打楽器、指揮)
ジャン=ポール・リゴー(バリトン)
ブリス・デゥイジ(ヴィエル)

[楽器]
クリスチャン・ロー製作(1999年と2001年)のヴィエル2台アイルランドの伝統的打楽器

2002年10月、パリ、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂

地方語による詩を歌うトルバトゥールやトルヴェールといった吟遊詩人たちの活躍が華やかなりし12世紀、ラテン語による詩の創作も地方語に劣らず盛んに行われていた。ゴールの地=現在のフランスに花開いたラテン語歌曲の数々を、中世・ルネサンス音楽を専門とするディアボルス・イン・ムジカが当時の「俗ラテン語」発音をふまえつつ流麗に歌い上げてゆく

 


CD:Alpha038 国内盤 ビーバー:ロザリオのソナタ集
〜15の神秘の秘蹟の描写〜

ハインリヒ・イグナッツ・フランツ・フォン・ビーバー (1644〜1704)
 ロザリオのソナタ集(1674頃) 〜ヴァイオリンと通奏低音のための15の神秘、および無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ (全曲・2枚組)

録音:2002年7月、パリ、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂

アンサンブル“レ・ヴェイユール・デ・ニュイ”(古楽器使用)
 アリス・ピエロ(バロック・ヴァイオリン&ディレクション)
 パスカル・モンティエ(テオルボ)
 マリアンヌ・ミュラー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 エリザベト・ガイガー(クラヴィオルガヌム)

続々と意欲的なタイトルを発表しているAlphaレーベルから、今度はバロック・ヴァイオリンのための超・重要作が発表された。エルレバッハ、アルベルティーニ、マッテゾン……と、ドイツ・バロックの室内楽ではつねに期待を上回る新譜をリリースし続けているAlphaの実績からして、この満を持しての“ロザリオのソナタ”にも大きな期待をかけてよいだろう。一部を試聴したところでも、この曲目ならではの不思議な謎めいた感覚の描出、一音一音にこもった霊感、きめ細かな詩情と技巧など、この作品の全曲録音にふさわしい芸術性の横溢がうかがえる――バロック・ファンなら必ずや欲しくなるアイテムだ!
 独奏者はヴェルサイユ・バロック音楽センターのアリス・ピエロ。Alphaではすでにゴセックの四重奏曲集(Alpha025)にアド・フォンテス四重奏団の第1ヴァイオリンとして登場、繊細かつ優美な演奏を聴かせてくれている。伴奏陣は“知ってる人はそこらじゅうでお目にかかる”大ヴェテランのテオルボ奏者・モンティエをはじめとする超・手練たち。通奏低音のサポートいかんで演奏が2倍にも3倍にも素晴らしくなるのを知っている人なら、彼らの名を見ただけで心が踊るというものだ。(実際、本当に巧い!)
 そしてもうひとつのポイントが鍵盤楽器。最近のカメラータからのCDで徐々に存在を認知されつつある幻の古楽器、クラヴィオルガンを使用しているのである。ドイツ・バロックならではの独特の味わいを、この楽器がどう演出してくれるのかも楽しみだ。

 


CD:Alpha039 国内盤 2,940円 ノヴァ・メタモルフォージ 〜17世紀初頭、ミラノの教会音楽〜

1. ファルソボルドーネによる詩編「善なる神を称えよ」
2. モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく「おお、栄光の 殉教者よ」(A.コッピーニ作詩)
3. 4声のミサ曲〜キリエ(V.ルッフォ)
4. モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく「おお、不幸な中座者よ」(A.コッピーニ作詩)
5. 4声のミサ曲〜グローリア、クレード(V.ルッフォ)
6. モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく「天にまたたく星は」(A.コッピーニ作詩)
7. モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく「汝、神の前にて訴える魂よ」(A.コッピーニ作詩)
8. 4声のミサ曲〜サンクトゥス、アニュス・デイ(V.ルッフォ)
9. モンテヴェルディのマドリガーレにもとづく「おおイェス、わが命」(A.コッピーニ作詩)
10.ファルソボルドーネによる詩編「神は我が主に言
われた(ディキジット・ドミヌス)」

録音:2003年1月、パリ、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂

ル・ポエム・アルモニーク (古楽アンサンブル)
ヴァンサン・デュメストル(ディレクター)

フランスのメガストア「FNAC」で大ヒットを記録!フランスの各メディアで大絶賛されたル・ポエム・アルモニークの新譜!
 
 聴く者の目を見開かせてくれる新譜をリリースし続ける古楽アンサンブル「ル・ポエム・アルモニーク」。今度の新譜は17世紀初頭、モンテヴェルディの時代にミラノで演奏されていた宗教曲を集めたもの。すでにフランス語圏ではメガストアFNACで大きな成績をあげているほか、『REPERTOIRE』『CLASSICA』誌など各メディアでも絶賛されている。

 クレール・ラフィリアトルの張りのある清廉なソプラノ、現代最高のコルネット奏者のひとりウィリアム・ドンゴワの好サポート、上村かおりやシルヴィア・アブラモヴィッツらによるヴィオール・コンソートの繊細さ、たおやかな撥弦楽器の醸し出す情念と詩情...ルネッサンスらしさをとどめながらも徐々にバロックへと移行してゆく微妙な声楽曲たち。静謐で人の声の暖かみに満ちたその独特の音楽世界に、ぜひ嵌まっていただきたい!

 


CD:Alpha040 国内盤 2,940円 プレイエル・ピアノによるショパン 〜マズルカ、ワルツ、その他の舞曲集〜 フレデリク・ショパン(1810〜49)

2つのポロネーズ op.26(第1番、第2番)
3つのエコセーズ op.72
ワルツ 第6番 変ニ長調 op.64−1「子犬のワルツ」、
第7番 嬰ハ短調op.64−2
第3番 ヘ長調op.34-2「華麗なる大ワルツ」、第4番 ヘ長調op.34-3
第14番 ホ短調 op. Posth.
レントラーとトリオ 変イ長調op. Posth.
タランテッラ 変イ長調op.43
コントルダンス 変ト長調
4つのマズルカ op.6(第1番〜第4番)
ボレロ ハ長調 op.19
カンタービレ

録音:2002年12月、パリ、ノートルダム・ド・ボン・スクール病院礼拝堂

アルテュール・スホーンデルヴルト
(プレイエル・ピアノ 1836年製)

ショパンも愛したプレイエル製のピアノを使用。
 “舞曲としてのショパン音楽”を問い直す好企画!

 稀少な曲まで含むAlphaからのショパン作品集は、作曲者も愛奏していたというフランスのプレイエル社製のピアノを使っての演奏。
 プレイエルのピアノはドイツやイギリスのピアノよりもアクションが軽く、羽のように軽やかな演奏で人々を魅了したというショパンもたいへん好んでいたという。ルービンスタイン、ポリーニ、アルゲリッチ...といった忘れがたい現代のショパン演奏とはまったく違う、当時のパリ社交界の最先端にあったショパン音楽の側面を垣間見せてくれるのだ。
演奏は、昨年Alphaの「ベルリオーズのケルト風歌曲集」で同じくプレイエル・ピアノを使っての名伴奏をきかせたオランダのピアニスト、A.スホーンデルヴルト。タッチの細かなニュアンスを現代ピアノ以上に微妙に伝える(というか「雑念まで表現されてしまう」ほど扱いづらい)プレイエルを見事に手なずけ、すばらしい空気感・独特の音楽世界を味合わせてくれる名奏者である。BISで活躍中のフォルテピアノ奏者ブラウティハムの次世代として、注目してゆきたい逸材だ。
 ショパンの作品を「本来の、紳士淑女がサロンで踊るための“舞曲”として捉えなおす」という企画の趣旨を、彼ほど的確に体現できる人はなかなかいないだろう。
 当時のピアノ音楽の実情、19世紀前半のピアノ奏法を詳細に分析・紹介した原文解説を翻訳・同封予定。ピアノ音楽ファンはもとより、実際にピアノを学習中の人にも注目していただきたい1枚。