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アルファ・レーベル CD Alpha021 〜 Alpha030 (フランス)

CD:Alpha021国内盤 2,940円 アンリデュモン 「王室礼拝堂のためのモテット集」 アンサンブル・ピエール・ロベール

アンリ・デュモン(1610〜1684)
王室礼拝堂のためのモテット集

1. アルマンド
2. イエス、心の甘美さ
3. 愛する息子よ、なんということを
4. アルマンド(オルガン独奏)
5. 汝を褒め称えん
6. 皆、私のそばに寄りなさい
7. 荘重なアルマンド
8. 夜の帳の下で
9. 何という感じがするのだろう
10. 4声のシンフォニア
11. ひとりの女が死を伝え、ひとりの女が生を伝えた
12. 慈悲深き聖母よ
13. 天の皇后よ
14. 理ある魂よ、どこから来たのか

録音:ディエップ、サン・レミ教会 2001年5月

アンサンブル・ピエール・ロベール / フレデリック・ドサンクロ(Org&Cond) / マルセル・ベークマン(カウンター ten) / ロベル・ムーゼ(Bar)

ミリアム・ジュヴェルス、ゾフィー・ドムール(Vl) / アリックス・ヴェルズィエ(Vc) / ジェレミー・パパセルジオー(バスーン)

 ルイ14世時代の王室礼拝堂で多くの宗教作品を残したデュモンは、その後フランスで一般的なジャンルと なるプティ・モテの先駆者でもあった。荘重・内省的にして甘美なその音楽には、かのリュリも一目を置いたという。
 ベルギー出身の作曲家の出自を意識してか、当盤の録音場所は北フランス、北海に面したディエップの教会。深く美しい歌声が1739年製オルガンや古楽器ヴァイオリン、バスーンの伴奏に彩られ、アルファ・レーベル独特の秀逸録音で清廉かつ滋味豊かに響きわたる。


CD:Alpha022 国内盤 2,940円 悪しきを思うは、貶めらるべし! 〜14世紀イングランド王室における多声教会音楽

ディアボルス・イン・ムジカ
  ラファエル・ブーレ(テノール)
  オリヴィエ・ジェルモン(テノール)
  アントワーヌ・ゲルベ(テノール、指揮)
 ジャン=ポール・リゴー(バリトン)
  エマニュエル・ヴィストルキ(バス・バリトン)
  フィリップ・ロシュ(バス)

録音:2001年11月、ビュイ・ラン・トゥレーヌ(フランス)

1. 寛大さ、真実、そして慈悲が王侯を救う/めざましきフランス王ルイよ
2. ごきげんよう、慈愛の母よ
3. 天上の御殿に喜びあれ
4. 私はあなたを憐れに思う、わが同胞ヨナタンよ/アプサロム、わが息子
5. この蒙昧な民は、なぜこんなにわめき立てるのか
6. ユデアとイェルサレムよ、恐れることはない
7. 操高き乙女マリアよ
8. マリアの部屋に、そっと天使が入って来た
9. おお、称えられたる貞操よ
10. 鐘とシンバルを打ち鳴らし/天上を統べたる皇后に誇りあれ
11. 預言者に向かって、バラムが言うことには
12. われらが父を孕みしむすめ、処女マリア/海の上に輝く星よ/ひとつの花が咲いた/処女マリア、神聖なる花よ
13. 栄光、称賛、全聖人の避難所
14. その乙女が全人類を救ったのだ
15. 百合は花咲き、白く輝く/白鳩のごとく白き百合、棘もなしに花開く薔薇
16. キリストの畑は刈り時を迎えた
17. いと高き所にいます神に栄光あれ(グローリア)
18. 世々の罪を取り除く天の子羊(アニェス・デイ)
19. 行け、ミサは終わった

騎士道華やかなりし中世、聖母マリアと円卓の騎士が憧れだった時代...
 フランスのルイ聖王の子孫にしてイングランド国王、エドワード3世(在位1327〜77)。彼とエノー伯爵礼嬢フィリパとの結婚式で歌われた聖歌を皮切りに、100年戦争時代のイギリス王室礼拝堂で歌われていた多声聖歌を次々と紹介するCD。
「ダンスタブル以前のイギリス多声音楽」をまとめて聴けるCD自体が珍しい、というプレミアもあるのだが、何しろ演奏が非常に素晴らしい!いかにも静謐でインスピレーションに満ちており、歌手たち個々の透明な声が生々しく伝わってくるのである。
 演奏しているディアボルス・イン・ムジカは、フランスのStudio SMレーベルに数枚の中世フランス音楽のCDを録音しており、いずれもDiapasonやRepertoire、Teleramaなどで高い評価を得ているというが、当盤もまた、充分うなづける名演。
 ちなみに、タイトルはエドワード3世のガーター騎士団の紋章に書き込まれた警句(この紋章は現在もガーター勲章として残っている)。


CD:Alpha023 国内盤 2,940円ル・ポエム・アルモニーク(声楽&器楽アンサンブル)
ヴァンサン・デュメートル (テオルボ、バロック・ギター、 コラシオーネ)

19世紀末に音楽学者キレゾッティが買い上げた17世紀の曲集「イル・ファーゾロ作品集」は第2次大戦で消失。そのため当盤一曲目のベルガマスカ以外は楽譜がなく、イル・ファーゾロなる作曲家も長く正体不明だったが、1991年に北イタリアのバッサーノ・デル・グラッパの図書館から同曲集が奇跡的に発見された――それが当盤の収録曲目である。
 ル・ポエム・アルモニークが古楽の枠に収まらない自由闊達な演奏で、その音楽の真相に迫る。

これはソラマメ、それともインゲンマメ?
イル・ファーゾロ作品集

1. ベルガマスカ「相乗り小舟」
2. ルチア夫人の謝肉祭の山車〜ルチア夫人の嘆き
とコーラの返答
3. 愛が、富が、いかに心を打ち砕くか知らぬ者があろ
うか (ベネデット・フェラーリ作曲)
4. 丸腰にされ、情熱に満たされたわたし
(ベネデット・フェラーリ作曲)
5. カンツォネッタ「媚びへつらうまなざし」
6. マドリガーレ「なんと苦々しいことか」
(ベネデット・パラヴィチーノ作曲)
7. ヤカラ〜ナポリ風アリア
8〜16.ロンバルディア方言によるセレナータ
「美食礼嬢が謝肉祭閣下に差し上げた歌」(ルチア夫人の謝肉祭の山車)
8. 最初の登場人物
9. 美食礼嬢
10.バッコス
11.最初の登場人物
12.合唱によるバッロ「ここで奇態を演じて楽しくやっているうちは」
13.3人の足を傷めた男たちのバッロ
14.コラシオーネの即興演奏
15.ひどいクローリ、覚えておけよ
16. 奴隷たちのモレスカ
17. シャコンヌ「燃えさかる我が心」

 


CD:Alpha024 国内盤 2,940円 エクトル・ベルリオーズ(1803〜69)
ベルリオーズとケルト、ベルリオーズの歌曲――知られざる魅力がここに。
美しき旅の女(ひと)――ベルリオーズのケルト風歌曲

1. 美しき旅の女
2. ハープの起源
3. デンマークの狩人
4. 酒席の唄
5. さらば、ベッシー
6. 小鳥
7. ブルターニュの若い牧人
8. 戦の歌
9. 野原
10. ブルターニュ人の歌
11. 朝
12. 日の傾くころ
13. 恋のはじまりの熱狂
14. 哀歌
15. 聖歌

ジェローム・コレアス(バス=バリトン)
アルテュール・スホーンデルヴルト(ピアノ、プレイエル1836年)

[4][8] アラン・ガブリエル(テノール)
[15] マリ=ベネディクト・スーケ(ソプラノ)
クレール・ブリュア(メッゾ・ソプラノ)
ジャン=フランソワ・ロンバール(テノール)
ジャン=フランソワ・ノヴェリ(テノール、独唱)
ヴァンサン・ドリオ(バリトン)
[13] クリストフ・コワン(チェロ)
[7] クロード・モーリ(ナチュラル・ホルン)

録音:2001年9月、オピタル・ド・ノートルダム・ド・ボン・スクール礼拝堂
録音技術:ユーグ・デショー
写真:ロバン・ダヴィース
ジャケット:レーモン・ボヌール「ロマン的風景」(ボルドー美術館所蔵)

 大胆な管弦楽法の達人ベルリオーズ、「幻想交響曲」や「ファウストの劫罰」のベルリオーズ、管弦楽伴奏歌曲「夏の夜」や4つの管弦楽団と大合唱のための「レクイエム」のベルリオーズ...大管弦楽のための作品ばかりがクローズアップされるベルリオーズだが、これは彼のピアノ伴奏歌曲ばかりを集めた珍しい企画。アイルランドの詩人トマス・ムーアの詩につけた曲を集めている。ジェローム・コレアスはCh.ルセやW.クリスティらとバロック・オペラで共演の多いバス=バリトン。伴奏はオリジナル楽器のプレイエル・ピアノ。オブリガート楽器奏者としてクリストフ・コワン(チェロ)やクロード・モーリ(ナチュラル・ホルン)ら、古楽器演奏の大ヴェテランらが参加しているのも見逃せない。
Alphaレーベルとしてはバッハ以来のメジャー作曲家。微妙な隙間をねらった企画は、美麗ジャケットとともに密かな話題となりそうな気配…!

 


CD:Alpha025 国内盤 2,940円 ゴセック 「6つの弦楽四重奏曲集作品15」
アド・フォンテス四重奏団 フランソワ・ジョセフ・ゴセック(1734〜1829)
6つの弦楽四重奏曲集 作品15 (1772年出版)
 
1.弦楽四重奏曲第2番[1] アレグレット [2] テンポ・ディ・メヌエット
2.弦楽四重奏曲第5番[3] ラルゲット [4] エングレーゼ(イギリス風舞曲)
3.弦楽四重奏曲第1番[5] アレグレット  [6] テンポ・ディ・メヌエット
4.弦楽四重奏曲第3番[7] ラルゲット [8] エングレーゼ
5.弦楽四重奏曲第4番[9] アレグレット [10] テンポ・ディ・メヌエット
6.弦楽四重奏曲第6番[11] アレグレット [12] エングレーゼ
 
録音 2002年1月、パリ、オピタル・ド・ノートルダム・ド・ボン・スクール礼拝堂
アド・フォンテス四重奏団(古楽器使用)
アリス・ピエロ、エンリコ・パリッツィ(Vl)
モニカ・エールサン(Vla)
レト・キュオンズ(Vc)

ロココ四重奏曲の優美で感傷的な美しさを、オリジナル楽器で堪能できる一枚。
18世紀フランス(出身はベルギー)の作曲家ゴセックは、ルイ15世時代からフランス革命後まで生きた長命な巨匠だった。当盤の曲集は1772年の出版で、マンハイム楽派の形式美とロココ的典雅さを兼ね備え、きわめて優美で感傷的なフレーズを垣間見せる6つの佳曲だ。またアド・フォンテス四重奏団が実力十分の演奏を聞かせてくれる。

 


CD:Alpha026 国内盤 2,940円 レコード芸術2003年度「レコードアカデミー賞」音楽史部門を受賞致しました! ルイ・クープラン/ジロラモ・フレスコバルディ レオンハルトが奏でる、フランスとイタリアの響き

ジロラモ・フレスコバルディ
1.トッカータ 第2番(1615)
2.カンツォーナ 第5番(1615)
3.ファンタジア 第4番(1608)
4.バッサ・フィアメンガによるカプリッチョ(1624)
5.トッカータ 第7番(1627)
6.リチェルカーレ 第1番(1615)
7.カンツォーナ 第3番(1627)
8.トッカータ 第8番(1615)

ルイ・クープラン 組曲 ニ長調
9.プレリュード
10.アルマンド
11.クーラント
12.サラバンド
13.ガイヤール
14.シャコンヌ
15.パッサカリア ト短調

17世紀前半のバロック芸術は,動きと興奮に満ちていた。思想家や芸術家は皆、魂と肉体の反応との関係を解き明かそうとした。そしてこの時代に生きた対位法の大家である彼らも又、器楽で魂の情動をもっともよく表現しようとした。チェンバロの巨匠グスタフ・レオンハルトの手でヴェールを脱ぐ、フランスとイタリアのバロック音楽の精髄。宮廷にたゆたった雅やかなチェンバロの響きを、いま。


CD:Alpha027 国内盤 2,940円 J.S.バッハ(1685-1750) 「レヒシュタイナー・プレイズ・ペダル・チェンバロ〜半音階幻想曲とフーガ、ソナタと編曲〜」

今よみがえる幻の響き−ちぇんばろ界の俊英レヒシュタイナー、ペダル・チェンバロを弾く!

バッハが愛した楽器が、今よみがえる−幻の響き、ペダル・チェンバロを、チェンバロ界の俊英レヒシュタイナーが再現。「半音階幻想曲とフーガ」から無伴奏バイオリンのための「シャコンヌ」まで、バッハの名曲が衝撃のサウンドで。

イブ・レヒシュタイナー 1969年、スイス生まれ。
ジュネーブ音楽院に学び、オルガンをデロール、チェンバロをジャコテに師事。同音楽院を第1位で卒業後、バーゼルのスコラ・カントルムで、シュタイアー、ボヴェ、クリステンセンらのもとで、さらに研鑽を積む。スイス・オルガンコンクール、ジュネーブ国際コンクール、「プラハの春」国際コンクールなどに入賞。ヨーロッパ各地でコンサート、フェスティバルに出演。また、ヴァイオリンのフランソワ・フェルナンデスとのデュオ活動も行っている。


CD:Alpha028 国内盤 2,940円 イグナツィオ・アルベルティーニ(1644〜1685 ?) ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集

1. ソナタ第1番 ニ短調
2. ソナタ第2番 ヘ長調
3. ソナタ第3番 ロ短調
4. テオルボのための前奏曲(アンジェロ・ミケーレ・バルトロッティ作曲)
5. ソナタ第4番 ハ短調
6. ソナタ第5番 イ長調
7. ソナタ第7番 イ短調
8. チェンバロのための小トッカータ(フェルディナント・トビアス・リヒター作曲)
9. ソナタ第8番 ニ短調
10. テオルボのための前奏曲(A.M.バルトロッティ作曲)
11. ソナタ第10番 ホ短調
12. チェンバロのためのトッカータ第5番(ヨハン・カスパール・ケルル作曲)
13. ソナタ第11番 ト短調
14. ソナタ第12番 イ短調

エレーヌ・シュミット(ヴァイオリン)
イェルク=アンドレアス・ベッティヒャー
(チェンバロ、ポシティヴ・オルガン)
カール=エルンスト・シュレーダー(テオルボ)
デイヴィッド・シンクレア(ヴィオローネ)

17世紀のハプスブルク家に仕えたイタリアの作曲家、イグナツィオ・アルベルティーニ。シュメルツァーやビーバーらとともに、オルミュッツ(現オロモウツ)やウィーンで華々しく活躍したヴァイオリニスト兼作曲家のひとりである。その唯一のソナタ集は17世紀後半の作品(作曲年詳細は不明)で、当時の北イタリア=南ドイツ的な、自由闊達かつ整った形式感覚を持った名品群である。Alphaレーベルではバッハのソナタ集で見事な演奏を聴かせた古楽ヴァイオリン奏者、エレーヌ・シュミットが、流麗で官能的なイタリアの美をあますところなく浮き彫りにしてゆくさまは素晴らしく、玉石混合の17世紀バロックの器楽曲盤のなかでも際立った存在になっている。店頭で演奏を聞いていただければ、バロック・ファンの心には必ず届くはず。

2001年7月、パリ、ノートルダム・ド・ボン・セクール病院 礼拝堂


CD:Alpha029 国内盤 2CD J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲 (全曲)

BWV1007−1012 (全6曲)

組曲第1番  ト長調  BWV1007
組曲第2番  ニ短調  BWV1008
組曲第3番  ハ長調  BWV1009
組曲第4番  変ホ長調 BWV1010 
組曲第5番  ハ短調   BWV1011
組曲第6番  ハ短調   BWV1012

録音:2001年10月2日―7日、パリ、(フランス) / ブリュノ・コクセ(チェロ)

楽器が広げる演奏の可能性―バッハ「無伴奏」の無限の世界を、各曲にふさわしい楽器という観点からも追求。6曲それぞれに適した4種類の楽器を自在に操るコクセは、完璧なテクニックに加え、胸のどきどきするような感性とはっとさせる大胆さで、バッハの地平のその向こうへと身を乗り出す。楽器製作者と演奏家との、幸福なコラボレーション・アルバム。


CD:Alpha030 国内盤 ド・ラランド:ミゼレーレ、聖週間のためのルソン・ド・テネブル
どこまでも静謐に、しなやかに装飾音をからめつつ伸びゆくルフィリアトルの名唱! 作曲者歿後も18世紀人の心を捉えつづけた巨匠ドラランドの名作を4曲、17世紀の大演説家ボシュエの作品の朗読CDを添えて。

ド・ラランド:聖週間のためのルソン・ド・テネブル+ボシュエ:死についての説教(朗読)
《CD-1》
ミシェル・リシャール・ド・ラランド(〜)
1. ミゼレーレ (1707)
2. 聖週間のための第3ルソン・ド・テネブル (全3曲)

《CD-2》
ボシュエ:死についての説教(朗読)

ル・ポエム・アルモニーク
ヴァンサン・デュメストル(テオルボ・指揮)
クレール・ルフィリアトル(ソプラノ)
ウジェーヌ・グリーン(朗読)

ルフィリアトルの切ない歌声がまっすぐ伸びてゆく...
“エレミア哀歌に駄作なし”を印象づけてあまりある、
クープラン作品とならぶ大御所ド・ラランドの傑作
5月には来日公演(主催は国立西洋美術館―なんとまあAlphaのアーティストらしい...)があり、日本でも知名度を上げてゆこうというAlpha随一の古楽集団ル・ポエム・アルモニーク。彼らが2002年末に発表したものの諸々の事情から日本発売に至らなかった「隠れ名作」だが、来日に際しAlphaと交渉した末、当面はほぼ1CD程度の価格で国内盤発売できる運びとなった。
リュリ亡き後の17世紀末〜18世紀前半、フランス古典音楽の黄金時代における宗教音楽を一手にささえ、当時の有名な連続演奏会コンセール・スピリチュエルでは歿後なお18世紀半ばまで連綿と数々の作品が愛唱されつづけていたド・ラランド。ここでは当時とくに愛好されていた傑作のひとつ「ミゼレーレ」と、聖書のエレミア哀歌にもとづく哀悼と自省のための音楽「暗闇の朝課(ルソン・ド・テネブル)」を3篇まとめて収録。前者はル・ポエム・アルモニークならではの絶妙の声楽アンサンブルが美しく、後者ではオルガンと低音ヴィオールだけの伴奏のうえに淡々・切々と引き伸ばされ、揺れ動くクレール・ルフィリアトルの歌声が聴き手の心を突き通すかのよう。Alpha独特の“場”の空気感まで収めきった優秀録音も手伝って、気づけば涙がつたうような感動がもたらされるのでは。
ところでこのアルバム、音楽・美術・文学の融合をめざすAlphaレーベルの理想を体現すべく、17世紀の天才演説家ボシュエが筆をふるって書き上げた「死」についての論説を稀代の舞台芸術家ウジェーヌ・グリーンが当時の発音そのままに朗読したものを併録している。一貫性あるフランス古楽ファンにはこちらも一聴をおすすめしたい。

・・・ちなみに来日公演は、国立西洋美術館で開催中のド・ラ・トゥール展との連動企画。ド・ラ・トゥールといえば、クリスティやヤーコプスらによるharmonia mundiの幾多の名盤のジャケットに使われた古楽ファンなじみの画家――コンサートのチケットがあれば展覧会閲覧もできるそうなので、この機会に“本物”にふれてみてはいかがだろう?