
CD:Alpha002 国内盤 2,940円 ドメーニコ・ベッリとフィレンツェの「新様式」
ドメーニコ・ベッリ(?〜1627)
1. フィオレンツァのアリア(ジョヴァンニ・バッティスタ・ブオナメンテ(1600〜43)作曲)
2. 焼けつくように
3. 美しい眼差し、清らかな眼差し
4. ああ、わが生の日々ぞ儚し
5. シンフォニア(ロレンツォ・アッレーグリ(1573〜1648)作曲)
6. 太陽をまとった美しい乙女よ
7.ニンファたちのバッロ(ロレンツォ・アッレーグリ作曲)
8. わが魂よ、ああ何を思うか、ああ何をするのか
9. このおれを見放そうとするのか
ギユメット・ロランス(メゾソプラノ) / ル・ポエム・アルモニーク / 総指揮:ヴァンサン・デュメストル(リュート、バロックギター)
こちらもレビュー賞を総なめにした、知られざる作曲家の発掘アルバム――弦に上村かおり他、編成拡大でさらに多彩な表現が盛り込まれた1枚古楽歌手とフラメンコ歌手のはざまのような?ギユメット・ロランスの情念うずめくユニークな歌唱が、これほどぴったり作品の芸術性と合致して相乗効果のあがったアルバムも少ないだろう――Alpha第2弾にしてLPH第2弾、カスタルディよりもっと無名だったドメーニコ・ベッリなるバロック初期の作曲家に光をあてて、きわめて高次元の古楽サウンドを体現した忘れがたいアルバムだ。
ベッリという名の作曲家は1600年前後にかなりたくさんいるようだが、ここで紹介されているのはフィレンツェ
のメディチ家に仕え、カッチーニやペーリといった最初期のオペラ創始家たちの周辺で活躍していたドメーニ
コ・ベッリ。
折しも通奏低音をもとにしたバロック歌唱芸術が、伝統的なポリフォニー音楽のくびきを脱して花開きはじめた頃だったとはいえ、ベッリの作風はさらに破格的詩句のことばのリズムを尊重して、しばしば常道を大いに逸脱した不協和音だらけの移植楽曲に走ることもあった鬼才――そうした大胆きわまる書法を、恐ろしいまでの迫真の表現力を誇るロランスの歌唱がみごと説得力あふれる表現語法として聴かせつくすからたまらない!
かそけきたおやかなヴィオール合奏、アクセント豊かなリュートの撥弦音...イタリア時代のリュリが模範としたかもしれない、と言われる歌のないバッロ(舞曲)も嬉しい発見だ。
紋切り型のモンテヴェルディ演奏を聴くくらいなら、見え透いたジェズアルド解釈を聴くくらいなら、玄人もビギナーもまずこのアルバムを聴いたほうが絶対、エキサイティング&感動的であること請け合い!
※カタログ付ヴァージョン(品番Alpha903)は廃盤となります。 |