ミシェル・クロード (打楽器)Ens.アロマート
月の光さす〜ウマイヤ朝時代のスペインと、イスラム音楽

Alpha521 国内盤 2008年8月1日
発売予定 2,940円
【収録曲目】
1. 月の光さす
2. 或るガゼルに捧げるシャコンヌ
3. あなたの眼差しが煌めく
4. グラナダの風
5. アルコール
6. 薄暗がりの中で 売行き好調続行中!
7. 約束
8. あなたは、わたしの心を統治する
9. 酒を勧める人
10. 失われた忍耐
11. 眠れない
12. 昼さまざま、夜さまざま
13. 虎縞の美人
14. 私たちの朝はこうして明けゆく
15. あなたしか愛せない
16.即興3様 (打楽器ザルブ、ヴァイオリン、鍵盤)
「ミルテの庭」Alpha515
あの隠れ売れ筋「ミルテの庭」(Alpha515)に続く、古楽器によるアラブ音楽の試み再び!
いわば「ヨーロッパの素材と食器で、フォークとナイフでいただく新アラブ料理」――
しかしその味わいは完璧に「ここではない、どこか」!
浮遊感と躍動感、クセになります。
古楽レーベルとしてスタートしたAlphaの「もうひとつの顔」白ジャケットのシリーズは、楽譜に残っていない口伝えの伝統音楽、即興演奏など「書かれない音楽」をテーマに展開しています。おそらく古楽棚で回していただいている店舗さまが殆どと思いますが、色々な意味で「むずかしい」企画が多いわりに、こうしてタイトルを厳選して国内盤リリースすると、ほとんど必ずロングセラーとなる注目商材がなぜか多く。なかでも意外だったのは、古楽というより相当ワールド側にも足をつっこんだ(某有名誌の古参レビューア様は「わたしには判断つきかねる」と匙を投げておられましたが)中世アンダルシアのイスラム音楽もの『ミルテの庭』(Alpha515)が、いまだに連綿とセールスを伸ばしていること!アンサンブル主宰者のミシェル・クロードが、ル・ポエム・アルモニーク初来日のとき強烈な名演ぶりを披露したせいもあるのでしょうが、日本リリースからまる2年、じわじわ売れ行きは全く止まっておりません。その彼らが、前盤と同じ路線をさらに突き進み、今度は中近東のミュージシャンをゲストに呼ばず「ヨーロッパ音楽の語彙で、どこまで中世初期のスペインのイスラム音楽を再現できるか?」という試みをアルバム化してしまいました!題して「月の光さす」――「月」はいわずもがな、伝統的にイスラム文化のシンボルでしょう。
主宰者いわく「西欧の“いま”の技法を通じて和声をつけ、楽器編成を組み立てた」そうですが、その響きは明らかにエキゾチックな「ここではない、どこか」の異郷風味。それはアラブ音楽ならではの音楽語法が完全に咀嚼され尊重されて、中近東ならではの旋法と独特のリズムがあざやかに打ち出されるから。そして使用楽器の大半が、クラシック・ファンにも珍しい中世・ルネサンスの古楽器だから…スピーディな小チェンバロや携行型オルガン、弦を叩いて玄妙な音を出すプサルテリー、霞のような響きを繰り出すフィドル、抜群のアクセントとうねりを作る各種打楽器…古楽ファンもすんなり入れる、ミントティやラク酒、エスニック劇甘スイーツのユルい陶酔感も恋しくなる「ワールド風トランス古楽」でございます!