パトリック・シェデール(フォルテピアノ)

リストの音楽と19世紀のピアノ

1846年製プレイエル・ピアノによる独奏作品集〜

Alpha119 国内盤 2,940

1. フュネレール(葬送)〜『詩的な調べ、宗教的な調べ』より

2. 超絶技巧練習曲 第3番「風景」

3. 超絶技巧練習曲 第4番「マゼッパ」

4. ショパン作曲のポーランド語歌曲の編曲 「春」「ちいさな指輪」「バッカナール」

5. 『巡礼の年 第2年:イタリア』より 「スポーザリツィオ」「もの思う人」

6. 愛の夢 第2番「狂おしき死」

7. 愛の夢 第3番「おお愛よ、かくも長く」

8. パトリック・シェデールによる即興演奏

 

限界ギリギリまで可能性を試され、新境地をかいまみせるプレイエル1846年製ピアノ!

19世紀当時の聴衆を驚かせたのと同じ斬新さとショックが、ここにある!

強烈至極のセンスで暴れまわる十指、このフォルテピアノ奏者は只者ではない!!

 

『レコード芸術』特選の常連エリック・ル・サージュのシューマン・ピアノ作品集(Alpha098110)のように、昨今では現代楽器でもずいぶん強力アイテムを飛ばすようになってきたAlphaですが、古楽器路線が衰えるはずもなく、「ロマン派にしてピリオド楽器」という路線でもやっぱりスゴい充実盤を送り出してきました!

 

プレイエルといえば、19世紀初頭にパリで創業してほどなくショパンが激賞したことで知られるフォルテピアノ・メーカー。今回の録音はショパンもまだ在命中の1846年、つまりリストが技巧派ピアニストとして英名をはせていた頃作られたプレイエル・ピアノで彼のさまざまな作品を弾き、現代ピアノの場合とはまた違った、19世紀当時のままの響きを蘇らせてくれます――と書く分には簡単なのですが、今のピアノほど強烈な音の得られない、音の立ち上がり方もぜんぜん違う当時のピアノでリストの難曲群を弾くのは至難のワザのはず。

 

しかしどうでしょう、謎のフォルテピアノ奏者パトリック・シェデールときたら、プレイエル1846年製楽器の限界ぎりぎりまでフォルティシモを鳴らすわ(ぎりぎりのラインで楽器の限界以内というか、音が醜く歪んだりしないのは奇跡というほかありません)、かと思えば絶美のピアニシモもお手のものだわ、急速なパッセージでは色彩感豊かなタッチで超絶的に細かい音符をきれいに連ねてゆくわ、とこの楽器の可能性を最大限アグレッシヴに引き出して、リストの演奏にビビった当時の聴衆もかくや、というショックを我々に与えてくれるのです!

 

プログラム選択の大胆さ(フォルテピアノで『超絶技巧練習曲集』…)の期待感を十二分に上回るこの名演に、ぜひ驚かされてください!